１３年春 名古屋vsセネタース ２回戦

5月9日 （月） 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 名古屋 　　 １勝４敗 0.200 木下博喜 松尾幸造
1 0 1 0 0 0 3 0 X 5 セネタース ２勝２敗 0.500 浅岡三郎


勝利投手 浅岡三郎 ２勝１敗
敗戦投手 松尾幸造 ０勝４敗


二塁打　（セ）苅田、家村、青木


浅岡三郎、エースの貫録


　セネタースは初回、先頭の苅田久徳が左中間に二塁打、一死後ワイルドピッチで三進、尾茂田叶の左前タイムリーで1点を先制する。更に3回、先頭の磯野政次が左前打、トップに返り苅田の遊ゴロでランナーが入れ替わり苅田は二盗、キャッチャー三浦敏一の二塁送球がセンターに抜け、バックアップの桝嘉一がエラーする間に苅田は一挙ホームに還り2-0とする。

　セネタース先発の浅岡三郎は3回までパーフェクトピッチング、4回に先頭の桝に初ヒットを許すが桝の盗塁をキャッチャー北浦三男が刺して三人で攻撃を終了、5回も三者凡退に抑える。

　名古屋は6回、一死後5回から二番手として登場した松尾幸造が四球を選んで出塁、ルーキー村瀬一三が開幕から五試合連続ヒットとなる左前打を放ち一死一二塁、桝も左前打で続いて一死満塁、石丸藤吉の三ゴロの間に松尾が還って1-2とする。

　セネタースは7回、この回先頭の横沢七郎が左前打で出塁、磯野の二ゴロでランナーが入れ替わり、苅田の三ゴロをサード倉本信護がエラー、北浦が左翼線にヒットを放ち二走磯野を迎え入れて苅田も三塁に進み、レフト白木からのバックホームを中継の松尾が失する間に苅田が還って4-1として北浦も二塁に進む。北浦は更にワイルドピッチで三塁に進み尾茂田の左犠飛で5-1とする。

　浅岡三郎は7、8回も三者凡退、9回は一死後苅田のエラーと鈴木秀雄のヒットで一二塁のピンチを迎えるが白木を中飛、最後は代打服部一男を三振に打ち取り、結局4安打1四球5三振の完投で今季2勝目をあげる。野口明を兵役で欠くセネタース投手陣ではエース格であり、本日はピッチング内容が良かった。

　昭和13年は各チームに有望新人が入ったが、新人王レースは村瀬一三が二位以下を10馬身離してトップを走っている。