１３年春 セネタースvsイーグルス ２回戦

5月8日 （日） 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 セネタース  １勝２敗 0.333 金子裕
0 0 0 0 0 1 0 0 X 1 イーグルス ２勝２敗 0.500 中河美芳


勝利投手 中河美芳 ２勝１敗
敗戦投手 金子裕     ０勝１敗


漆原進、二番抜擢に応える


　イーグルス中河美芳、セネタース金子裕両左腕による見応えのある投手戦となった。

　初回三者凡退のセネタースは2回、先頭の綿貫惣司が四球、家村相太郎のピッチャー強襲ヒットで無死一二塁、しかし青木幸造の捕前の当りをバッキー・ハリスが三塁に送球して綿貫を封殺、スコアブックの記載のみからは判別できないが送りバント失敗の可能性が考えられる。更に二塁に進んだ家村が中河の牽制に刺されて二死一塁、金子裕が四球を選ぶが横沢七郎は三振。3回三者凡退、4回は一死後綿貫、家村が連続ヒットで2回同様チャンスを作るが青木は6-4-3のゲッツー。5回～7回は三者凡退。

　イーグルスは初回、トップの寺内一隆が右前打で出塁、二番に入った漆原進が送ってチャンスメイクするが中根之左飛、ハリス三ゴロで無得点。2回も先頭の中河美芳左前打、杉田屋守中前打から七番ファーストに起用された古川正男がが送って一死二三塁、しかし山田潔の遊ゴロで三走中河がホームを突くがショート磯野政次からのバックホームにタッチアウト、木下政文も遊ゴロに倒れて無得点。ここはスクイズであったであろう。山田、木下の新人二遊間コンビは本日も併殺を決めているように守備は無難にこなしているがバッティングは落ちる。3回～5回は三者凡退。

　イーグルスは6回、一死後漆原が金子から本日初の四球を選んで出塁、中根の初球に二盗を決めて一死二塁、中根が右前に殊勲のタイムリーを放って1-0とする。

　中河美芳は8、9回もセネタース打線を寄せ付けず4安打2四球6三振で今季二度目の完封、2勝目をあげる。中河は今季23回を投げて依然自責点ゼロ、防御率0.00を続けている。

　コントロールに難のある金子裕は本日は8回を投げ抜き5安打1四球無三振の好投、漆原に許した唯一の四球が命取りとなった。その漆原進は普段は九番を打つことが多いが本日は二番に起用されて見事な活躍を見せる。この日両チーム唯一のエラーを記録したが、翌日の読売新聞は「而も漆原が録した一失も安打性の猛ゴロを逆モーションで止め足場の悪いグラウンドのために投球を誤ったもの」と伝えている。