2010年12月12日日曜日

13年春 阪急vsタイガース 1回戦

4月29日 (金) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 2 0 0 2 1 0 1 6 阪急     0勝1敗 0.000 宮武三郎 浅野勝三郎
0 6 1 0 0 1 0 1 X 9 タイガース 1勝0敗 1.000 御園生崇男 景浦将


勝利投手 御園生崇男 1勝0敗
敗戦投手 宮武三郎     0勝1敗
セーブ   景浦将       1


二塁打 (タ)御園生
三塁打 (阪)堀尾
本塁打 (阪)黒田 1号 (タ)松木 1号、 御園生1号


松木謙治郎、開幕を彩る満塁弾


 タイガースは開幕投手に西村幸生ではなく昨年も阪急戦でのローテーションの柱としていた御園生崇男を指名。西村は5月1日のイーグルス戦に温存する。タイガースは阪急よりもイーグルスをマークしているようだ。一方、阪急は宮武三郎を開幕投手に指名、宮武は老骨に鞭打って(と言ってもこの時満31歳ですが)どのようなピッチングを見せてくれるのか。因みに現在ユーチューブで見ることのできる慶應時代の宮武は下手から投げています。

 阪急は初回、トップの(九)西村正夫遊ゴロ、(五)黒田健吾三直、(一)山下実投ゴロ。2回は四番(八)ジミー堀尾文人投ゴロ、(六)上田藤夫遊飛、(七)山下好一投ゴロで無得点。

 タイガースは初回、トップの(三)松木謙治郎一ゴロ、(四)藤村富美男四球で出塁、(八)山口政信中前打で一死一二塁、四番(七)景浦将は遊ゴロで6-4-3のゲッツー。2回、(五)伊賀上良平が左前打で出塁、(九)藤井勇の投ゴロでランナーが入れ替わり、(一)御園生崇男左前打で一死一二塁、(二)カイザー田中義雄の当りは宮武を強襲し、更に宮武が二塁に悪送球する間に二走藤井が還って1点を先制。九番(六)岡田宗芳が四球を選んで一死満塁、トップに返り松木が右翼スタンドにグランドスラムを放ち5-0。ここで終わらないのがタイガース打線、続く藤村中前打、山口四球で宮武をKO、代わった浅野勝三郎から景浦が左前にタイムリーを放ち6-0とする。

 阪急は3回、この回先頭の(四)宇野錦次の遊ゴロをショート岡田がエラー、島本義文左前打で無死一二塁、続く浅野の当りは中前に抜け、二走宇野はホームに生還するがセンター山口から二塁ベースカバーの岡田に送球されて一走島本はフォースアウト、センターゴロとなって浅野はヒットを一本損するが打点1は記録されています。トップに返り西村中前打、二死後山下実四球で満塁、堀尾の遊ゴロを岡田がこの回二つ目のエラーで2-6とする。

 タイガースは3回、この回先頭の御園生が左翼スタンドにホームランを放ち7-2とする。

 阪急は6回、この回先頭の山下実が中前打、堀尾の投ゴロが野選を誘い、上田四球で無死満塁、山下好一の一ゴロで山下実が生還、宇野に代わる代打石田光彦の遊ゴロで三走堀尾がホームに突入、ショート岡田からのバックホームは間に合わず野選となり4-7。タイガースはその裏、景浦が遊失に生き、藤井中前打、御園生が右中間にタイムリー二塁打を放って8-4。

 阪急は7回、一死後黒田が左翼スタンドにホームランを放って5-8。タイガースは8回から御園生をレフトに回し景浦がマウンドに登場。タイガースは8回、御園生右前打、岡田右前打の二死一三塁から松木が右前にタイムリーを放ち9-5。阪急は9回、二死一塁から堀尾が右中間に三塁打を放って6-9、ここで上田に代わってルーキー小田野柏が代打で登場するが三振に倒れてゲームセットを告げるサイレンが鳴り響く。

 タイガースは御園生崇男が5打数4安打3得点2打点、松木が4打数2安打5打点の活躍。新人の登場はありませんが兵役の影響も少なく今年も強さは際立っている。タイガース、ジャイアンツに次ぐ前評判の阪急は宮武が誤算であったが終盤はタイガースを凌ぐ戦いぶりで期待を持たせる。

 阪急の二番手浅野勝三郎は昨年は旧姓山田勝三郎として阪急の最終戦で初勝利をあげた。年を跨いで姓が変わって二試合連続登板を果たしたことになる。浅野は明石中学の出身、明石中学時代は楠本保、中田武雄と共に中京商業と延長25回を戦った時の中堅手である。因みにこの時の中京商業はキャッチャーが野口明、センターが鬼頭数雄です。明石中学時代は澤村を上回るとも言われた楠本と控えピッチャーの中田(控えと言っても中京商業との延長25回を完投しています)は慶應義塾大学に進学、浅野(当時はまだ山田)はオール明石を経て阪急に入団。浅野が楠本、中田以上のピッチャーであったとは考えられず、当時の六大学と職業野球のレベル差(当然六大学の方が上)を感じさせます。明石と言えば赤穂と山陽沿線、浅野と言えば浅野内匠頭、山田から浅野に姓が変わったと言うことは浅野家に養子に入ったと考えられ、地元ではきっと名門なのでしょう。

 なお、タイガースのオーダーが昨年のレフト藤井勇、ライト景浦将からレフト景浦将、ライト藤井勇に入れ替わっていることに気がついた方は立派な当ブログ通です。 

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