１４年 南海vs阪急 ２回戦

5月6日 （土） 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 南海 　６勝１５敗１分 0.286 宮口美吉
1 0 0 0 1 0 0 0 X 2 阪急 １５勝５敗         0.750 石田光彦

勝利投手 石田光彦 ４勝０敗
敗戦投手 宮口美吉 １勝４敗


二塁打　（阪）石田、山下好一


石田光彦、投打に活躍


　ダブルヘッダーの第一試合は南海・宮口美吉、阪急・石田光彦の先発で11時56分、川久保喜一主審の右手が上がりプレイボール。

　阪急は初回、先頭の西村正夫が四球で出塁するとすかさず二盗に成功、フランク山田伝の右飛で西村は三塁に進む。上田藤夫は二飛に倒れるが山下好一が右前にタイムリーを放って1点を先制する。阪急のゲームを見る場合、打球方向にご注目くださいというのは前から書いていることですが、この回の攻撃などはその典型事例でしょう。飛ばないボールに対する対策が十分に練られてチーム全体に浸透していることが現在の首位につながっていることは、2011年セントラル・リーグで首位を行く東京ヤクルトスワローズと同様です。

　阪急は5回、先頭の伊東甚吉の遊ゴロをショート小林悟楼が一塁に悪送球する間に伊東は二塁に進む。日比野武が四球を選んで一二塁、日比野が歩く隙を突いて伊東が三盗を決めて一死一三塁、翌日の読売新聞によるとこの時ボールを持っていたピッチャー宮口は二塁に投げてしまい伊東を三塁に生かした。このチャンスに石田が中前にタイムリーを放って2-0とする。

　南海は7回、一死後吉川義次の三ゴロをサード黒田健吾が一塁に大暴投する間に吉川は一気に三塁に進む。伊藤経盛が右前にタイムリーを放って1-2、宮口が中飛に倒れて二死一塁、ここで石田の牽制に伊藤は帰れず「1-3-6」と渡ってタッチアウト。反撃のチャンスを潰す。

　宮口美吉は8回を完投して7安打3四球4三振2失点と好投したが相手が悪かった。

　石田光彦は4安打3四球4三振1失点の完投で4勝目、自責点はゼロであった。石田は2試合連続完封に続いて完投で自責点ゼロということで現在27イニング連続自責点ゼロを継続中、この間7本しかヒットを打たれていない。打っても3打数2安打1打点、二塁打1本の活躍を見せる。


　現在の阪急投手陣の層の厚さは圧巻であり、高橋敏、荒木政公、石田光彦の三本柱はここまで13勝0敗、うち8試合が完封勝ちです。2011年のフィラデルフィア・フィリーズが形成する三本柱ロイ・ハラデイ（17勝5敗、防御率2.44）クリフ・リー（16勝7敗、同2.44）、コール・ハメルズ（14勝7敗、同2.60、いずれも2011年9月9日現在）にも匹敵する投手陣を形成しています。