5月14日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 1 0 0 1 0 0 0 3 名古屋 9勝14敗2分 0.391 繁里栄 中村三郎
0 0 1 0 0 0 0 1 0 2 セネタース 11勝12敗 0.478 金子裕 浅岡三郎
勝利投手 中村三郎 2勝1敗
敗戦投手 金子裕 3勝6敗
二塁打 (名)加藤、服部 (セ)柳
三塁打 (名)芳賀 (セ)野口
ベンチワークの勝利
翌日の読売新聞によると「両軍とも救援投手には不向きな金子、繁里に先発させ続ける所まで続けて、前者は浅岡、野口で、後者は中村に救援させようとの投手起用作戦であった。」とのこと。因みにこれは公式記録員でもある広瀬謙三の署名入り記事である。
名古屋は初回、二死後大沢清が右翼線に痛打、加藤正二の左中間二塁打で大沢が一塁から鈍足を飛ばして生還、1点を先制する。
名古屋は3回、先頭の芳賀直一が左中間に三塁打、広瀬の記事によると1回の加藤と同じところに飛んだとのこと。トップに返り石田政良の中前タイムリーで2-0とする。
セネタースは3回裏、一死後森口次郎が左前打で出塁、トップに返り苅田久徳が四球を選んで一死一二塁、二死後尾茂田叶が中前にタイムリーを放って1-2とする。
1点差としたところでセネタースは予定通り4回から金子裕を下げて浅岡三郎をマウンドに送る。
セネタースは4回裏、一死後浅岡が左前打、柳鶴震が右翼線に二塁打を放って一死二三塁とすると名古屋も繁里栄を下げて中村三郎をマウンドに送る。本日の名古屋はファーストに三浦敏一をスタメンで起用しているので中村投入は広瀬の言うとおり予定の行動であったようだ。と言うより、広瀬は三浦のスタメン起用を見て中村のリリーフを予想していたのであろう。中村は期待に応えて織辺由三を投ゴロ、森口次郎を三邪飛に打ち取りピンチを防ぐ。
名古屋は6回、二死後加藤が左前打、三浦が中前打を放って二死一二塁、服部受弘は四球を選んで二死満塁、名古屋ベンチはここで鈴木秀雄に代えて怪我から復帰の桝嘉一を代打に起用して勝負を賭ける。桝はストレートの押出し四球を選んで3-1、ここは桝嘉一の貫録勝ちと言ったところ。桝の代走に牧常一が起用されてそのままレフトに入っているので桝はまだ完全復活では無いようである。
セネタースは8回、一死後四番ファースト野口二郎が右中間に三塁打、佐藤武夫が左前にタイムリーを放って2-3とするが最終回は中村に三者凡退に打ち取られてゲームセットを告げるサイレンが鳴り響く。
広瀬謙三の記事によると「中村が得意のスロー・ドロップを連発して・・・」とある。また、「浅岡は一週間に一回位の投球でないと疲労が回復しないらしい。」とのこと。更に桝嘉一については「足部負傷で休養していた・・・」とのことである。公式記録員である広瀬謙三は時々読売新聞に論評を寄せているが、まぁ、聯盟と読売新聞は一蓮托生だったのでしょう。
いずれにしても本日の名古屋の勝利は中村三郎をリリーフに送ったのと桝嘉一を代打に起用したベンチワークの勝利であったことには間違いない。まだ根本行都監督だと思います(5月30日まで在籍していたようですので)が、シーズン途中で小西得郎監督と交代することとなります。但しこの頃は桝嘉一主将が指揮をとっていたのかもしれません。
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