2011年9月28日水曜日

ラスト・スパート ⑩


 本日の主役はプリンス・フィルダーでした。36、37、38号を放ってマット・ケンプと並びました。一本目は顔の高さのクソボールを引っ叩いてアッパーデッキの中断にぶち込みました。二本目はバックスクリーン直撃弾、三本目はようやく普通の右翼スタンドへのホームランでした。セシル・フィルダーにくっついて阪神タイガースのベンチで遊んでいた5歳のプリンス少年の22年後の姿です。

 ホセ・レイエスは6打数3安打2打点2本塁打。一本目はライトブルペンへの第6号、二本目はライトスタンドインの第7号、当てに行くどころか振り抜いています。三本目はチャップマンから右打席で三塁前へのボテボテのゴロを脚で稼いだ内野安打でした。3割3分5厘8毛2糸で首位打者をキープしています。

 ライアン・ブローンは2打数1安打、3割3分4厘5毛3糸で第二位。マット・ケンプは5打数2安打1打点で3割2分4厘4毛1糸。打点は124で本日5打点のプリンス・フィルダーに4点差と迫られています。

 ミゲール・カブレラは5打数2安打1打点1本塁打、3割4分3厘で首位打者をキープしています。レフトにライナーで叩き込んで30本塁打に乗せてきました。バッティング内容だけを評価すればMVP候補No1です。昨年は薬禍問題から立ち直ったジョシュ・ハミルトンに得票が流れ過ぎたきらいがありますのでその分今年はカブレラに票が回る可能性もありますが、単純に記者受けしないと言うことであれば、今年票が流れる先はジャスティン・バーランダーになる可能性があります。

 アルバート・プホルスは6打数1安打無打点で打率は3割をキープしていますが打点は98のまま。11年連続3割30本塁打100打点は最終戦に持ち越されることとなりました。


 黒田博樹が今季32回目の先発で投球回数を200回に乗せました。当ブログは日本人選手を避けているのではなく、語るべき数字を残す日本人選手が存在しないだけのことです。シーズンを通してローテーションを守って防御率9位はよくやったと言う評価もできるかもしれませんが、黒田より防御率が上位の投手の先発数と投球回数を見ると、防御率一位のクレイトン・カーショウが33先発で233回3分の1、二位のロイ・ハラデイが32先発で233回3分の2、三位のクリフ・リーが32先発で232回3分の2、八位のマット・ケインでも33先発で221回3分の2を投げています。同じ登板機会でありながら彼らと何が違うのか。簡単な算数の問題ですが、登板数が同じで投球回数が少ないのは一試合当たりの投球回数が少ないことを意味します。早い回でKOされることもありますが、一試合100球のメジャーでは無駄なボールを投げていれば投球回数が少なくなるのも簡単な算数の問題です。そしても一つ、黒田の今季の与四球は49個ですからカーショウの54個と比べても及第点と言えますが、一番の問題は被打率にあります。黒田は196本のヒットを許して被打率は0.254ですが、カーショウは0.207、マット・ケインは0.217、クリフ・リーが0.229、ロイ・ハラデイが0.239です(数字はSANSPO.COMを参考にさせていただいております。)。ヒットを多く打たれるから投球数が多くなり、一試合当たりの投球回数が少なくなっている訳です。来季はこの課題をクリアしてくれることを期待していますが、広島ファンが早く帰って来てくれと心待ちにしていることもお忘れなく。


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