2010年9月24日金曜日

12年秋 阪急vs金鯱 3回戦

10月6日 (水) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 4 0 0 1 0 2 5 12 阪急    9勝10敗2分  0.474  笠松実 重松通雄
0 0 0 4 0 3 0 0 0  7  金鯱  10勝11敗       0.476  鈴木鶴雄 古谷倉之助 松元三彦 中山正嘉


勝利投手 重松通雄 1勝0敗
敗戦投手 中山正嘉 1勝4敗


二塁打 (阪)堀尾、野上、黒田 (金)黒澤2、小林茂、相原
三塁打 (阪)重松
本塁打 (阪)堀尾 2号、 宮武 1号


宮武三郎、グランドスラム


 10月4日は重量打線で敗れた阪急は宮武三郎と山下実をスタメンから外しトップにフランク山田伝を起用、二番黒田健吾は変わらず、山下好一、ジミー堀尾文人、キヨ野上清光でクリーンナップを組む。

 阪急は3回、先頭の大原敏夫左前打、山田伝の二ゴロでランナーが入れ替わり、黒田の中前打で一死一三塁、黒田二盗、山下好一四球で一死満塁、ここで堀尾が左中間に二塁打を放って2点を先制、更に野上も左中間を抜いて4-0と先制する。まずは打線組み替えが成功。

 金鯱は4回、この回先頭の三番矢野槇雄が四球、小林利蔵中前打、黒澤俊夫が右中間を破る二塁打を放ち1-4、小林茂太も右中間を抜いて3-4、小林茂はパスボールで三進、相原輝夫四球で阪急先発笠松実は降板、重松通雄がマウンドに上る。しかし鈴木鶴雄が左犠飛を打ち上げて金鯱が4-4の同点に追い付く。

 阪急は6回、この回先頭の野上が四球で出塁、二死後重松が右中間に三塁打を放って5-4と再びリードする。

 金鯱は6回裏、この回先頭の黒澤が死球で出塁、小林茂が送って瀬井清の左前打で一死一三塁、相原が中越えに二塁打を放って二者還り6-5と逆転、更に鈴木鶴雄が中前にタイムリーを放って7-5とする。しかし鈴木鶴雄は相変わらずバッティングがいい。シルバースラッガー賞(MLBでは表彰対象となっており各ポジション毎の最強打者に送られる)があればスタルヒンとの争いとなるところ。

 阪急は8回、先頭のジミー堀尾が左翼スタンドにホームランを放ち6-7、ここで鈴木は降板して古谷倉之助が登板。野上が左翼線にヒット、上田藤夫の送りバントは犠打野選となり無死一二塁、野上がキャッチャー相原の牽制に刺されて一死一塁、林信一郎の代打宮武三郎は三振、上田二盗後、重松四球、ここで大原に代わる代打山下実が右翼線に同点タイムリーを放ち7-7とする。宮武は林に代わってファーストに入り、山下実は下がって二番手キャッチャーに島本義文が入る。ここは殊勲のタイムリーを放った山下実を残してファーストに入れ、三振の宮武のところにキャッチャー島本を入れるという選択肢もあった訳であるが宮武を残したことがドラマにつながるのである。

 阪急は9回、この回先頭の黒田健吾が左翼線に二塁打、ここで古谷は降板し三番手に松元三彦が登場、ところが松元は山下好一は右飛に打ち取るが堀尾、野上と連続四球。続く上田のカウントがノーツーとなったところで金鯱ベンチは松元を引っ込め四番手に中山正嘉を投入。しかし中山はいかにもウォームアップ不足、上田が押出し四球を選んで阪急が8-7と1点リード、なおも一死満塁で迎えるバッターは宮武三郎、戦後長嶋茂雄に抜かれるまで東京六大学の通算本塁打記録を保持し続けた宮武は右翼スタンドに満塁ホームランを放って試合を決する。

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