9月の月間MVP(対象期間8月29日~9月26日)を発表させていただきます。
投手部門
タイガース 西村幸生 1
西村は春季リーグ戦の第二期も月間MVPに選出されたが、あの頃よりもはるかにエースとしての貫禄が増してきた。タイガースは16試合で14勝2敗と早くも独走態勢に入ってきたがその原動力となったのが西村のピッチングである。この間10試合に登板して6勝1敗、完封勝利2回。46回を投げて防御率1.37、WHIP1.17、奪三振率5.48である。
西村は12年秋、13年春と二季連続防御率1位となりながらシーズンMVPを逃すこととなる。タイガースの強さは総合力によるものと判断された、「酒仙投手」と呼ばれる飲酒が投票に影響したなどと伝えられているが、当ブログの見解は違います。
西村がMVPを逃した原因は、12年春の澤村の成績が投手としての基準になってしまったからではないかと考えます。
澤村の12年春の1期毎のスタッツを並べてみると、
・第一期(3月28日~4月24日)61回2/3を投げて 防御率0.88、WHIP1.02、奪三振率7.67
・第二期(5月1日~5月22日) 55回を投げて 防御率0.98、WHIP0.85、奪三振率6.38
・第三期(5月26日~6月19日)56回1/3を投げて 防御率0.64、WHIP0.76、奪三振率8.51
・第四期(6月23日~7月11日)71回を投げて 防御率0.76、WHIP0.75、奪三振率6.72
であり、数字の水準の高さと共にシーズンを通して高いレベルを維持し続けていることが分かります。長期シーズンの経験が誰にもなかった当時、このレベルが投手のMVPのレベルとされてしまったのではないでしょうか。
言い換えれば西村はバッキー・ハリス(12年秋MVP)や苅田久徳(13年春MVP)と争っていたのではなく、12年春の澤村栄治と比較されていたのではないでしょうか。
打撃部門
阪急 山下好一 1
独走を続けるタイガースには不思議なことに春季の松木謙治郎や景浦将のような数字をあげる打者が見当たらず、打撃部門で他を圧している山下好一が選出された。
山下好一は16試合にフルイニング出場し、60打数24安打、12得点10打点、二塁打・三塁打・本塁打各2本で36塁打、四球10死球1、打率4割、出塁率4割9分3厘、長打率6割、OPS1.093であった。
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