2010年9月20日月曜日

12年秋 セネタースvs金鯱 2回戦

10月3日 (日) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 2 1 0 0 0 0 4 セネタース  6勝11敗1分  0.353  伊藤次郎 浅岡三郎 金子裕
0 2 3 3 0 0 0 0 X 8 金鯱         10勝8敗          0.556  鈴木鶴雄


勝利投手 鈴木鶴雄 4勝3敗
敗戦投手 浅岡三郎 1勝4敗


二塁打 (セ)家村、苅田
本塁打 (金)黒澤 1号、 鈴木 1号


鈴木鶴雄、投げては完投、打ってはホームラン


 セネタースは初回、トップの中村信一が二失に生きパスボールで二進、苅田久徳が送って尾茂田叶の遊ゴロをショート瀬井清が失する間に中村信が還ってノーヒットで1点を先制。

 金鯱は2回、小林利蔵、黒澤俊夫連続四球、小林茂太の三前内野安打で無死満塁、瀬井清が初回のタイムリーエラーの汚名を挽回するタイムリーを左前に放って1-1の同点。相原輝夫の一ゴロで黒澤は本封、鈴木鶴雄の三ゴロでセネタース内野陣は5-4-3のゲッツーを選択するが一塁セーフで三走小林茂が還って2-1と逆転。セネタースは昨年百万ドル内野を形成したサード高橋輝夫が兵役で抜けた穴を埋めることができず苦労している。本日は中村信一の北予中学(現・愛媛県立松山北高校、坂の上の雲でお馴染みの秋山好古が校長を務めたこともある名門進学校)の後輩今岡謙次郎がサードに入っている。セカンド・ショートへの強いゴロであればセカンドゲッツー狙いで良いがサード・ファーストゴロの場合はホームゲッツーを狙って確実に本封するのがセオリーである。三遊間寄りのゴロで苅田ならゲッツーを取れると判断したのであろうが、ここを同点止まりで抑えていれば試合の流れはどうなっていたか。

 金鯱は3回、一死後三番矢野槇雄が中前打、小林利蔵四球で一死一二塁、黒澤俊夫がライトスタンドにスリーランを叩き込んで5-1とリードを広げる。黒澤は昭和11年はホームランゼロ、12年春は1本(7月13日、対イーグルス7回戦)あるがこの時はレフト寺内一隆とセンター中根之が衝突した間を衝いてのインサイド・ザ・パーク・ホームランであり、オーバーフェンスのホームランはこれがプロ入り初である。流石は後楽園球場。

 セネタースは4回、先頭の家村相太郎が右中間に二塁打、浅岡三郎左前打、今岡の二ゴロの間に家村が生還、中村信の中前タイムリーで3-5と追い上げる。
 金鯱は4回、先頭の鈴木鶴雄が左翼スタンドにホームラン。トップに返り江口行男四球、島秀之助三前内野安打、矢野の送りバントが犠打エラーとなり無死満塁、小林利蔵押出し四球、小林茂太中犠飛で8-3と突き放す。

 セネタースは5回、左中間二塁打で出塁した苅田が尾茂田の右飛で三進し、中村民雄の中犠飛で還って4-8とするが6回以降は鈴木鶴雄のテンポの良い投球に抑えられる。セネタースは三番手の金子裕が好投して金鯱の追加点を許さないが反撃できずに完敗。

 鈴木鶴雄は6安打4四球1死球4三振の完投で4勝目をあげる。打ってもソロホームランを含む2打点の活躍。春季リーグ戦6月26日の対セネタース6回戦でも2打点をあげて完投勝利、当日のタイトルは「鈴木鶴雄、投打に活躍」。9月26日の対ライオン4回戦(9月12日付けブログ)でも2安打完投と共に三塁打二本を放って「鈴木鶴雄の独り舞台」であった。乗せると怖い男である。

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