１７年 名古屋vs南海 ３回戦

5月10日 （日） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 2 0 0 0 0 0 2 名古屋 8勝16敗 0.333 西沢道夫
0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 南海   16勝9敗 0.640 川崎徳次 石田光彦

勝利投手 西沢道夫 1勝0敗
敗戦投手 川崎徳次 3勝4敗

三塁打　（名）飯塚

勝利打点　飯塚誠　2


西沢道夫、今季初登板初勝利

　名古屋は西沢道夫が今季初登板初先発。

　名古屋は初回、先頭の木村進一がストレートの四球で出塁、石丸藤吉の三ゴロでランナーが入れ替わり、桝嘉一の二ゴロをセカンド北原昇が二塁に悪送球して一死一二塁、しかし飯塚誠のセカンドライナーに二走石丸藤吉が飛び出しダブルプレー。

　南海は1回裏、一死後猪子利男の三ゴロをサード飯塚が一塁に悪送球、しかし北原のショートライナーに一走猪子が飛び出しダブルプレー。

　南海は2回、先頭の岩本義行がストレートの四球で出塁、しかし岩本の二盗をキャッチャー古川清蔵が刺す。室井豊が左前打を放ち一死一塁、岡村俊昭の遊ゴロをショート木村進一が二塁ベースを踏んで一塁に送球、「6B-3」のダブルプレーが記録される。

　名古屋は4回、先頭の石丸藤吉が8球粘って四球を選び出塁、桝の二ゴロの間に石丸藤吉が二進、ここで飯塚が右中間深く三塁打を放って1点を先制、吉田猪佐喜の中犠飛で2-0とする。

　南海は6回、一死後国久松一の三ゴロをサード飯塚がこの日2個目の悪送球、猪子が四球を選んで一死一二塁、北原の中前タイムリーで国久が還って1-2、続く岩本の猛打球が三塁を襲うが飯塚がキャッチ、二塁に送球して飛び出していた二走猪子を刺しダブルプレー。

　南海は7回、一死後岡村が左前打を放つが中野正雄の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー。

　名古屋は8回の守備からサードの飯塚をセンターに回し、サードには芳賀直一を入れて守備を固める。

　南海は9回、一死後北原が左前打で出塁するが岩本の遊ゴロが「6-4-3」と渡ってダブルプレー、南海は5個の併殺打を記録して惜敗した。


　飯塚誠が4回に放った三塁打が決勝打となった。このところ飯塚の長打が目立つようになってきた。後年「小鶴誠」として猛打を炸裂させる片鱗がうかがえる。


　西沢道夫は6安打3四球1三振1失点自責点ゼロのピッチングで今季初登板を完投で飾る。昭和17年の西沢道夫の初登板が5月9日であったことは、野球史研究の上で貴重な事実となりますのでお忘れなきよう。


　名古屋守備陣は5個の併殺を記録した。ショート木村進一が4つの併殺に絡んでいる。南海打線は西沢の小さく動く変化球に苦しんだようだ。西沢がカッターを投げていたのではないかという推測は2011年3月4日付けブログ「西沢道夫のピッチング」に書いているとおりです。

http://shokuyakyu.blogspot.jp/2011/03/blog-post_04.html







＊西沢道夫は今季初登板を完投で飾る。