今節は巨人が4勝0敗、南海が3勝1敗、阪神が3勝1敗、名古屋が2勝2敗、大洋が2勝2敗、朝日が1勝1敗、黒鷲が0勝3敗1分、阪急が0勝3敗1分であった。
週間MVP
投手部門
巨人 中尾輝三 1
5月1日の阪急戦で巨人キラー笠松実と投げ合い延長14回を4安打完封。4日の南海戦でも完投勝利。
阪神 木下勇 1
今節大洋戦に2試合登板、2日の3回戦は3安打完封、6日の4回戦も6安打に抑えて自責点ゼロで完封。18回を投げて9安打3四球3三振自責点ゼロであった。
打撃部門
巨人 中島治康 2
今節19打数8安打1得点2打点、二塁打2本。中島は「悪球打ちの天才」と呼ばれる天衣無縫の好打者であるが、何にでも手を出すので当たり出すと手が付けられないが当たらないとピタリと止まる、波の大きな打者でもある。
阪神 御園生崇男 1
今節14打数6安打2得点1打点2四球5盗塁。5月1日の名古屋戦では先発して5安打完封も記録している。特筆されるべきは「5盗塁」でしょう。御園生は今季24盗塁を記録して盗塁ランキング第5位となる。13勝をあげる主力投手にして盗塁5位という記録に御園生崇男の野球センスが凝縮されている。
殊勲賞
大洋 野口明 1
5月1日の朝日戦で延長11回裏、一死後リリーフ登板したばかりの林安夫から劇的なサヨナラホームランを放つ。
朝日 伊勢川真澄 1
2日の名古屋戦で延長12回表二死無走者の場面で劇的な決勝ホームランを放つ。
大洋 織辺由三 1
5日の朝日戦で2対2の4回表に決勝ホームランを放つ。
南海 室井豊 1
5日の黒鷲戦で延長10回表に決勝タイムリーを放ち今季5個目の勝利打点を記録して勝利打点単独トップに躍り出る。
室井は明治大学時代には岡田源三郎監督から絶賛された好選手。戦後はブラジルに渡り現地の野球界を指導した。ブラジルは2013年WBC予選でパナマを破る大金星をあげて本戦に初出場したが、ブラジル野球の種をまいたのが室井豊であった。
敢闘賞
南海 川崎徳次 1
1日の黒鷲戦では病み上がりながら完投勝利。
南海 岩本義行 1
今節15打数5安打4四球、二塁打3本。
名古屋 桝嘉一 1
今節12打数5安打2四球。
名古屋 飯塚誠 1
今節13打数5安打3四球、二塁打2本。名古屋から桝と飯塚が敢闘賞に選出された。桝嘉一はバットを短く持ってクラウチングスタイルからのミート打法、戦後大洋ホエールズにやってきたミヤーンを想像していただければいい。現在「飯塚誠」の偽名を使っている小鶴誠は戦後、新田恭一に教わったゴルフ打法でホームランを量産することとなる。
黒鷲 富松信彦 1
今節17打数6安打、二塁打1本。
技能賞
南海 北原昇 1
1日の黒鷲戦3回裏一死二三塁の場面、北原は叩き付けるバッティングで高いバウンドの遊ゴロを放ち勝利打点を記録した。1800年代後半にウィリー・キーラーやジョン・マグロウが得意とした「ボルチモアチョップ」である。
阪急 森田定雄 1
2日の南海戦、南海12回裏の攻撃無死一塁の場面で柳鶴震の送りバントが決まるが、二塁をオーバーランした岡村俊昭をファースト森田定雄からの送球で刺して「犠打と併殺」が同時に記録される。当ブログでは森田定雄を「最も無名の最強打者」と呼んでいますが、守備でも判断力に優れていた。
南海 国久松一 1
2日の阪急戦3回表の守備で「レフロゴロ」を記録する。
巨人 林清一 1
5日の阪急戦8回裏の守備でレフトから補殺を決めて病み上がりの須田博を助ける。
0 件のコメント:
コメントを投稿