10月20日 (金) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1 2 セネタース 44勝33敗8分 0.571 浅岡三郎
0 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 名古屋 31勝52敗4分 0.373 村松幸雄
勝利投手 浅岡三郎 9勝6敗
敗戦投手 村松幸雄 2勝3敗
二塁打 (セ)柳
本塁打 (名)中村 3号 (セ)浅岡 2号、3号
浅岡三郎の独り舞台
昨日は第二試合が日没コールドだったことから、これまで第一試合の開始時間は午後1時であったところ、本日から30分繰り上げて12時半試合開始となった。
セネタースはこのところ野口二郎に代わってエース格の投球を見せている浅岡三郎が先発、一方名古屋は肩を故障して志太温泉で治療を続けていた村松幸雄が4月19日以来の登板となった。
名古屋は打線もいじってきた。不調の加藤正二を五番に下げて四番に大沢清を入れ、桝嘉一が三番、不動の九番・村瀬一三を二番に上げてきた。九番から二番に上がった事例としては昭和49年夏の甲子園、銚子商業の九番セカンド若海は3回戦の中京商業戦で3打数3安打、準々決勝の平安高校戦で4打数3安打を記録して準決勝の前橋工業戦では二番に上がって3打数1安打を記録しています。前橋工業のピッチャーは早稲田に進んで活躍したサイドハンドの向田です。若海は決勝でも二番に起用されて優勝に貢献しました。
名古屋は2回、一死後中村三郎がレフトスタンドに第3号先制ホームランを放って1-0とする。
半年ぶりの登板となった村松は8回までセネタース打線を5安打無得点に抑える好投を見せて9回を迎える。
セネタースは9回、先頭の浅岡が左翼スタンドに起死回生の第2号同点ホームランを叩き込んで土壇場で1-1と追い付く。浅岡は投げても3回以降名古屋打線を3安打無得点に抑えて試合は延長戦に突入する。
セネタースの10回表は三者凡退。名古屋は10回裏、この日二番に入っている村瀬が四球を選んで出塁、ところが続く桝嘉一は三振、村瀬も盗塁失敗となって三振ゲッツー。しかし大沢清がセンター右にヒットで出塁、加藤正二も中前打を放って二死一二塁、服部受弘の左前打で二走大沢は三塁ベースを蹴ってサヨナラのホームを狙うがレフト織辺由三からピッチャー浅岡に中継されて「7-1-2」と渡り大沢はタッチアウト。翌日の読売新聞によると大沢のスタートが遅れたとのこと。
セネタースは11回表、尾茂田叶は二飛、柳鶴震は三ゴロに倒れて二死無走者、ここで浅岡が二打席連続の第3号ホームランをレフトスタンドに叩き込んで2-1とし、浅岡はその裏の名古屋の攻撃を代打高木茂のヒット1本に抑えて接戦をものにする。翌日の読売新聞の鈴木惣太郎の論評によると「11回二死後浅岡が立つとネット裏の少年ファンが『ホームランもう1本!』と叫んだ。浅岡はそれに応えるものの如く第一球近目の直球を叩いて再び左翼本塁打してこの接戦を決したがセ軍のこの1勝は殆ど一人の浅岡によって録された観がある。」とのことである。
浅岡三郎は9安打7四球3三振の完投で9勝目をあげる。半年振りの登板となった村松幸雄も11回を完投して7安打4四球2三振の好投であった。
*浅岡三郎は11回を完投して9勝目をあげる。
*浅岡三郎が9回と11回に2打席連続ホームランを放った場面。
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