秋季リーグ戦はまだ終了しておらず、12月1日から王座決定戦を控えている中で、11月20日後楽園で、21日、23日甲子園で第1回東西対抗が行われた。
本来の計画では、この時期にコースト・リーグのチーム(恐らくサンフランシスコ・シールズを予定していたのでしょう)を招いて日米対抗を行う予定にしていたのが、日米関係の険悪化から予定変更を余儀なくされた。そのため秋季リーグ戦は当初各チーム6回総当たり戦で行う予定だったのが7回総当たりに変更された。東西対抗も日米対抗の穴を埋めるために考え出された窮余の一策であった可能性が高い。また、このほか東西対抗不出場選手のみによる試合も行われています。
11月20日の先発メンバー
東軍
(七)鬼頭数雄 (四)苅田久徳 (五)水原茂 (九)中島治康 (二)バッキー・ハリス (六)サム高橋吉雄 (八)尾茂田叶 (三)永澤富士雄 (一)澤村栄治
西軍
(八)ジミー堀尾文人 (七)山下好一 (九)景浦将 (三)山下実 (四)江口行男 (五)伊賀上良平 (一)古谷倉之助 (二)三浦敏一 (六)岡田宗芳
第一戦は澤村が6安打2死球7三振、三塁を踏ませぬ完封で東軍が14対0で完勝した。この試合では、澤村栄治とバッキー・ハリスによる我が国野球史上空前絶後のバッテリーが実現した。
11月21日の先発メンバー
西軍
(三)松木謙治郎 (四)黒田健吾 (九)山下実 (七)黒澤俊夫 (八)山下好一 (五)伊賀上良平 (二)カイザー田中義雄 (一)西村幸生 (六)岡田宗芳
東軍
(七)鬼頭数雄 (四)苅田久徳 (五)水原茂 (九)中島治康 (二)バッキー・ハリス (六)サム高橋吉雄 (八)尾茂田叶 (三)永澤富士雄 (一)野口明
西軍は四番に黒澤を起用したが第二打席からは景浦将に代わっている。この試合は4対1で西軍が雪辱した。
11月23日の先発メンバー
東軍
(七)鬼頭数雄 (四)苅田久徳 (五)水原茂 (九)中島治康 (二)バッキー・ハリス (六)サム高橋吉雄 (八)尾茂田叶 (三)永澤富士雄 (一)澤村栄治
西軍
(三)松木謙治郎 (四)黒田健吾 (九)山下実 (七)黒澤俊夫 (八)ジミー堀尾文人 (五)伊賀上良平 (二)カイザー田中義雄 (一)西村幸生 (六)岡田宗芳
この試合も西軍は黒澤と堀尾がすぐに山下好一と景浦将に交代している。西軍が9対2で快勝して2勝1敗で優勝した。
*東西対抗のスコアブックは残されていませんので、本日の記載は読売新聞の記事に基づいております。
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