2010年11月8日月曜日

12年秋 ライオンvs阪急 4回戦

11月13日 (土) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 3 0 1 0 0 5  ライオン 14勝26敗        0.350  近藤久
0 0 1 0 0 0 1 0 0 2  阪急       15勝24敗2分  0.385  丸尾千年次 笠松実


勝利投手 近藤久    3勝8敗
敗戦投手 丸尾千年次 3勝7敗


二塁打 (ラ)原
本塁打 (ラ)坪内 1号、鬼頭 2号


坪内道則、今季初ホームラン


 ライオン3回、一死後九番原一朗が左中間に二塁打、トップに返り坪内道則は二打席連続の左飛に倒れるが大友一明がセンター右にタイムリーを放って1点を先制する。阪急はその裏、一死後四球で出塁した黒田健吾がパスボールで二進、宮武三郎中飛後、山下好一、ジミー堀尾文人、キヨ野上清光が三連続四球を選んで押出し、ノーヒットで1-1の同点とする。

 ライオンは5回、先頭の坪内が左翼スタンドにホームランを放ち2-1、大友の中前打後、鬼頭数雄が右翼スタンドにツーランを叩き込み4-1とする。更に7回、鬼頭内野安打、水谷則一右翼線安打から中野の三ゴロをサード野上が一塁に低投して鬼頭が還り5-2。

 阪急は7回裏、宮武三郎、堀尾、野上と左翼に安打を連ねて1点返して2-5。最終回は、山下好一右前打、堀尾四球、代打重松通雄右翼線安打で無死満塁となるはずが、重松は二塁まで走ってしまい結局三走山下好が挟まれてワンアウト、山下実の三振と重松の盗塁失敗で三振ゲッツーで試合終了。近藤久は9安打に9四球を許すが4三振の完投で3勝目。


 本日の坪内道則は左飛、左飛、左翼本塁打、左前打、三飛と珍しく全打席引っ張って今季初ホームランを放った。坪内は立教大学時代景浦将と仲が良かったことで知られており、その著書「風雪の中の野球半世記」に景浦のタイガース入団秘話を記している。


 「ある晩のこと、同室の景浦が・・・「ツボよ、ちょっと聞いてほしい・・・ウチの商売がうまくいかなくなった。まとまった金がいるので、タイガースへ入ることにした。みんなに黙っておいてくれ」という。・・・私は、合宿のみんなにわからないように残した荷物いっさいを池袋駅から送ってやった。・・・大学は大騒ぎとなり、久保田正次野球部長はただちに全選手に集合をかけた。そのときの一言は、いまだに私の耳の底に残っている。「去る者は追わず」だった。久保田さんは熱心なクリスチャン。話のわかる名部長だった。「これからは職業野球の時代が来る。行きたいものは行きなさい」ともいった。現在のプロ野球の隆盛を見越したこの一言で、景浦問題は一件落着だった。」

 幸せな時代の選手たちは、こうした先人の言葉を胸に精進してもらいたい。


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