11月29日 (月) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 0 2 0 0 0 0 0 0 4 名古屋 12勝33敗3分 0.267 森井茂
0 0 0 0 1 0 0 0 0 1 タイガース 39勝9敗1分 0.813 青木正一
勝利投手 森井茂 5勝11敗
敗戦投手 青木正一 0勝1敗
二塁打 (名)大沢、白木、小坂 (タ)青木
三塁打 (名)石丸
消化試合
名古屋は初回、一死後石田が左前打、桝嘉一死球、大沢清が中越えに二塁打を放って二者を迎え入れて2点を先制する。更に3回、石田が三塁に内野安打、桝の左翼線安打とレフト藤井勇のエラーで無死二三塁、大沢の中犠飛で3-0、白木一二が中越えに二塁打を放って4-0とする。
タイガースは5回、広田修三に代わる代打景浦将が中前打で出塁して代走に加藤信夫を起用、青木正一が左中間を破り加藤が還って1-4とする。
森井茂は7安打2四球5安打の完投で5勝目、森井は開幕戦を完封で飾り、最終戦を完投で締めることとなった。青木正一も9回を投げ抜き11安打4四球1死球0三振というピッチング。タイガースはジャイアンツとの日本選手権争奪戦を控えての調整試合であり、典型的な消化試合であった。
最終戦に残された興味はライオン鬼頭数雄とタイガース景浦将の首位打者争いである。昨日のライオンは阪急とのダブルヘッダー、この試合の前まで鬼頭は181打数58安打、打率3割2分4毛であり、景浦は119打数39安打、打率3割2分7厘7毛であった。鬼頭は第一試合の第四打席で右翼線に三塁打を放ち4打席3打数2安打1四球となりこの時点で184打数60安打、打率3割2分6厘1毛と景浦に1厘6毛差まで迫った。第四打席は遊ゴロに倒れて結局この試合は4打数2安打で185打数60安打、打率3割2分4厘3毛で第二試合に賭けることとなった。第一打席でヒットが出れば186打数61安打、打率3割2分8厘0毛となり景浦を抜いて首位打者に躍り出ることとなるが結果は三ゴロ、第二打席は死球、運命の第三打席は二ゴロに倒れて187打数60安打打率3割2分9毛となりその裏の守備から煤孫伝と交代した。景浦は最終戦で2打数無安打以上であれば首位打者が確定するところであり、代打で登場して中前打を放ち120打数40安打打率3割3分3厘で首位打者を確定したものである。
鬼頭数雄は昭和15年に首位打者となる。この年の川上哲治との首位打者争いは有名であるが、昭和12年秋季リーグ戦においても、景浦将と最終日にまでもつれ込む首位打者争いを繰り広げたのである。
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