2015年9月23日水曜日

三冠への道 2015 その15 混沌



 両リーグのサイ・ヤング賞争いが混沌としてきました。


 ナショナル・リーグはメッツ、カージナルス、ドジャースが独走と、80年代の大リーグ黄金時代に戻ったような感じ、ワイルドカードも中地区のパイレーツ、カブスで決まっていますので、個人タイトル争いに興味が絞られています。

 MVPはブライス・ハーパーで決まりだと思いますが、サイ・ヤング賞争いは最後まで分からない。

 現在防御率1.65でトップのザック・グリンキーは年間を通じて安定した投球を見せており、2009年ロイヤルズ時代以来となる両リーグでの受賞を狙います。松坂の大リーグデビュー戦の対戦相手で、こんな線の細いピッチャーが大リーグで通用するのかこちらが心配になるほどでしたが、ポシャった松坂とは逆にここまで成長してきました。リトルリーグ時代に来日した時のホームステイ先で貰った「五円玉」をネックレスにして首にかけていたので「五円玉くん」と呼んでいたのも懐かしい思い出と思っていましたが、現在が全盛期かもしれません(笑)。


 当ブログの本命は防御率1.96で二位のジェイク・アリエタ。8月30日にはライバル二人が在籍するドジャース相手にノーヒットノーランを達成、ボールの勢いではグリンキーより上と見ますので、下馬評では劣勢ながら十分ありえる(このネタを使うために本命にしているのではありません(笑))。

 防御率2.18で三位のクレイトン・カーショウは現在272個の奪三振をどこまで伸ばしてくるかが鍵を握っています。前半戦が不安定だったことと、3年連続4回目となるとそれなりの成績が求められることから今年は厳しいと見ていますが、今季はレギュラーシーズンが10月4日まであるのであと2回の登板は確実、ローテーション的には3回も可能ですがプレーオフを見据えて2回の登板で止めるでしょう。290個くらいまでは伸ばしてくるので、3回登板すれば300個乗せも十分狙えます。




 アメリカン・リーグは中地区のロイヤルズは独走、東地区二位のヤンキースと西地区二位のアストロズにはまで逆転の目が残ります。ワイルドカード争いでもツインズとエンゼルスにチャンスが残っており順位争いは最後まで目が離せない。

 一方、サイヤング賞争いはアストロズ旋風の立役者であるダラス・カイケルで行けると考えていましたが、デビッド・プライスの目が出てきてこちらも混沌としてきました。

 プライスは7月までのデトロイト・タイガースでは9勝4敗防御率2.53、146ニングスで138奪三振、被打率2割4分1厘、WHI1.11で全く候補にあがっていませんでしたが、7月末にワールドシリーズ二連覇した1993年以来のプレーオフ進出を狙うトロント・ブルージェイズに移籍してから獅子奮迅の活躍で、8勝1敗防御率1.95、69回3分の1で81奪三振、被打率2割0分0厘、WHI0.98。アストロズ旋風も大きな話題ですが、ブルージェイズが東地区を制すとなるとこちらもフィーバーしますので、その立役者としての得票を集める可能性があります。

 これまで1シーズンで2チームに在籍した投手のサイ・ヤング賞はない(ハズ、正確にはお調べください)のですが、同一リーグでの移籍であれば問題はないでしょう。2009年にクリフ・リーがインディアンスからフィリーズに移籍してフィリーズでは79回3分の2で与四球僅か10個という歴史的快投を見せましたが、さすがに両リーグにまたがる移籍だったのでサイ・ヤング賞の声は出ませんでした。

 ということで、ア・リーグのサイ・ヤング賞はデビッド・プライスが2012年以来2度目の受賞と予想を変更させていただきます。朝令暮改は世の常ですのでお許しください(笑)。MVPはジョシュ・ドナルドソンで予想は変わりません。




 

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