9月27日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 5 0 0 0 0 5 南海 39勝39敗 0.500 神田武夫
0 0 0 0 2 0 0 0 0 2 名古屋 27勝48敗4分 0.360 西沢道夫 森井茂
勝利投手 神田武夫 21勝15敗
敗戦投手 西沢道夫 4勝8敗
二塁打 (南)柳
三塁打 (南)岡村 (名)石丸藤吉
勝利打点 なし
神田武夫、8イニングを無安打
24日と26日の後楽園と甲子園では極端な相違が認められている。後楽園の4試合での総得点は42得点、甲子園の4試合での総得点は9得点。久保田製のニューボールを使用した後楽園では、飛ばない旧ボールを使用した甲子園の4.5倍の得点が入っている。野球というスポーツは、飛ぶボールと飛ばないボールを使用すると、4.5倍の得点差が生じるゲームのようだ。
南海は初回、先頭の柳鶴震が左越えに二塁打、猪子利男の二ゴロの間に柳は三塁に進み、国久松一は浅い左飛に倒れて二死三塁、中野正雄は三ゴロに倒れて無得点。
南海は2回、先頭の岡村俊昭が右中間に三塁打、しかし岡本利三は遊ゴロ、神田武夫は浅い中飛、増田敏は左飛に倒れてこの回も無得点。
南海は3回、先頭の八木進が四球で出塁すると、トップに返り柳が三前に送りバントを決めて一死二塁と3イニング連続で先制のチャンス、しかし猪子は左飛、国久も三飛に倒れてこの回も無得点。4回は三者凡退であった。
一方、名古屋打線は南海先発の神田武夫に抑え込まれて4回まで無安打。
南海は5回、先頭の神田が左前打を放って出塁、増田の投前送りバントが野選を誘い無死一二塁、八木が投前に送りバントを決めて一死二三塁、トップに返り柳は4球ファウルで粘るが三振、猪子に代わる代打岩本義行がストレートの四球を選んで二死満塁、国久の遊ゴロをショート小鶴誠が一塁に悪送球する間に二者還り2点を先制、二死二三塁から中野正雄の一ゴロをファースト藤原鉄之助もエラーして塁上の二者が還り4-0、岡村は四球を選んで二死一二塁、岡本の中前タイムリーで5-0とする。
名古屋は5回裏、先頭の桝嘉一が左前打、西沢道夫の三ゴロで桝は二封、セカンド国久から一塁に転送されるが、ファースト中野が落球して一死一塁、藤原は三振に倒れるが、芳賀直一が中前打を放ち二死一二塁、トップに返り石丸藤吉の右中間三塁打で2点を返して2-5、南海ベンチはここでセンター岡村とレフト岩本義行を入れ替えて一息入れる。これが効を奏したか神田は気を取り直して岩本章を遊ゴロに打ち取り、名古屋の反撃もここまで。
名古屋先発の西沢道夫は5回で降板、5失点ではあるが自責点はゼロであった。二番手の森井茂は9回までの4イニングを無安打無四球2三振無失点と完璧なリリーフであったが味方の反撃はなかった。
神田武夫は3安打2四球5三振の完投で21勝目をあげる。ヒットを打たれたのは5回に3安打を集中されただけで、残りの8イニングを無安打に抑えた。両軍の得点は5回の表裏だけであるが、この回だけ久保田製のニューボールが使われたか否かは不明である。
名古屋は木村進一が戦場に去ってショートには小鶴誠を使っているが、本日は小鶴の悪送球が響いた試合であった。
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