6月16日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 タイガース 22勝17敗2分 0.564 若林忠志
0 0 0 0 0 0 0 0 2X 2 ジャイアンツ 26勝14敗 0.650 スタルヒン
勝利投手 スタルヒン 14勝6敗
敗戦投手 若林忠志 9勝9敗
二塁打 (ジ)楠
三塁打 (タ)松木 (ジ)平山
勝利打点 楠安夫 1
楠安夫、雪辱のサヨナラ打
第一試合でイーグルスが5連勝を飾って単単独四位に上がったため五位に転落したタイガースは若林忠志が先発、セネタースに抜かれて二位に転落したジャイアンツはスタルヒンが先発する。ジャイアンツは千葉茂が戻ってセカンドに入ったが打順は九番。サードには昨日3失策の楠安夫が入って六番。
タイガースは3回、二死後九番宮崎剛が三塁に内野安打、トップに返り松木謙治郎がツーツー後の5球目を右中間に三塁打して1点を先制する。松木のツーストライクは何れもファウルによるもので積極打法が効を奏した。翌日の読売新聞によると「松木をスタルヒンが2-2と攻めつけながら高目の直球を与えて右中間に三塁打されたもので松木の好むところに配球した不覚の一投であった。」とのことである。
ジャイアンツ打線は若林の前に8回まで4安打無得点、しかも2本は内野安打であった。スタルヒンも4回以降タイガース打線を中田金一の右前打1本に抑えて無失点、試合は1対0でタイガースリードのまま9回裏を迎える。
ジャイアンツは9回裏、先頭の平山菊二が右翼線にポテンヒット、川上哲治はストレートの四球で無死一二塁、期待の中島治康の二ゴロは「4-6-3」と渡ってダブルプレー、二死三塁となって吉原正喜は四球で二死一三塁、スコアブックの記載ではワンストライクから4球ボールとなっているが翌日の読売新聞には「若林は曲者吉原を四球に敬遠し」と書かれている。もちろんワンストライクは取ったが気が変わって敬遠ということもあり得ます。吉原が二盗を決めて二死二三塁、ここで楠安夫が右中間にサヨナラ二塁打を放ってジャイアンツが3対2で打っ棄る。
翌日の読売新聞によると「(若林は楠を)2-2と追い込んだ、而も次のアウトドロップは惜しくもボールを宣せられたため若林は動揺し最後の1球は打ち頃のストライク・・・」とのことである。当ブログの見解としては吉原と勝負だったと考えます。快足吉原を歩かせると当然盗塁してくるので二三塁と一打サヨナラの場面を迎える訳で、逆転のランナーを敬遠で出すべきではないでしょう。
水原茂の怪我のためサードに入っている楠安夫は前日のセネタース戦では3失策を犯し0対8と大敗して二位に転落する戦犯となったが、この日は見事若林からサヨナラ二塁打を放って雪辱を果たした。
スタルヒンは3安打2四球10三振の完投で14勝目をあげる。ジャイアンツは1厘差でセネタースを抜き返して首位の座を奪還した。
*スタルヒンは3安打完投で若林忠志に投げ勝ち14勝目をあげる。
*楠安夫のサヨナラ二塁打でジャイアンツは首位の座を奪還した。
0 件のコメント:
コメントを投稿