2012年11月11日日曜日

15年 イーグルスvsセネタース 6回戦



6月21日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 イーグルス 23勝18敗1分 0.561 亀田忠
0 0 0 0 2 0 0 0 X  2 セネタース 25勝13敗4分 0.658 野口二郎

勝利投手 野口二郎 16勝4敗
敗戦投手 亀田忠     13勝9敗

二塁打 (イ)山田

勝利打点 横沢七郎 5


野口二郎、76回3分の1連続自責点ゼロ(継続中)

 セネタースは5回、一死後織辺由三が四球を選んで出塁、トップに返り苅田久徳の三ゴロをサード木下政文がエラーして一死一三塁、ここで横沢七郎が投前にスクイズ、ピッチャー亀田忠のスタートが遅れてキャッチャー清家忠太郎が飛び出すが三走織部が還りスクイズ成功して1点を先制、横沢も一塁に生きて犠打と野選が記録される。なお一死一二塁から野口二郎が左前にタイムリーを放って2-0とする。

 翌日の読売新聞によるとこのスクイズ成功には2回に伏線があったとのこと。セネタース2回の攻撃は先頭の小林茂太がストレートの四球、続く山崎文一には投前内野安打が記録されている。この時ピッチャー亀田の出足が悪く、キャッチャー清家のカバーも遅れて内野安打となった。セネタースはこの時の両者の動きを見て5回も投前にスクイズを敢行したようだ。

 亀田忠は8回を完投して116球を投げて4安打5四球8三振のピッチングであったが自らのフィールディングに泣いた。イーグルスは3本のヒットを放ったが、2回に三塁内野安打で出た岩垣二郎は三振ゲッツー、6回には山田潔が右翼線二塁打を放ち岡田福吉の右飛で山田がタッチアップから三塁に走るがライト小林茂太の強肩に刺されてゲッツー、8回の長谷川重一の右前打も太田健一の二ゴロが「4B-3」と渡ってゲッツー。

 野口二郎は95球を投げて3安打無四球7三振で今季5度目の完封、16勝目をあげてハーラー単独トップに躍り出た。5月21日から続く野口の連続自責点ゼロ記録は遂に1ヶ月に及び、76回3分の1まで伸びた。


 野口二郎の自伝「私の昭和激動の日々」にはこの時の連続自責点ゼロ記録のことは書かれておらず、御自身でも気が付かなかったのかもしれない。この頃の話として「私は最初のうち、先発完投という形でほうらされたけれど、使い過ぎだとまわりから相当叩かれてから、ほかのピッチャーを先発させて私で締めくくるという形もとるように変えられた。」という記述が見られる。5月21日の名古屋戦で先発した後、野口はこの試合まで9試合に登板しているが先発したのは5月27日のジャイアンツ戦、6月7日の名古屋戦、6月15日のジャイアンツ戦と本日のイーグルス戦だけで、あとはリリーフ登板なので野口の記述と符合している。首位争いに絡む試合には野口が先発しているが、その他の試合には浅岡三郎、金子裕、三富恒雄を先発させて野口を注ぎ込むというパターンとなっている。









            *野口二郎は3安打無四球で今季5度目の完封、16勝目をあげる。
















     *野口二郎に3安打に封じ込められたイーグルス打線。










 

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