１４年 名古屋vsライオン １０回戦

9月19日 （火） 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
3 4 0 0 2 0 0 0 0 9 名古屋   ２８勝４３敗３分 0.394 松尾幸造 繁里栄 大沢清 西沢道夫
0 0 0 3 1 0 4 0 0 8 ライオン ２４勝４４敗５分 0.353 福士勇 菊矢吉男 近藤久

勝利投手 松尾幸造 ７勝１２敗
敗戦投手 菊矢吉男 １３勝１７敗
セーブ　　 西沢道夫　１


二塁打　（名）中村、松尾、大沢　（ラ）岡本、西端
三塁打　（名）桝


石田政良の好返球


　名古屋は初回、先頭の桝嘉一がセンター左にヒット、石田政良の送りバントをピッチャー福士勇が二塁に悪送球して無死一二塁、大沢清の一ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、加藤正二は二飛に倒れるが三浦敏一の三ゴロをサード岡本利之が一塁に悪送球する間に桝に続いて石田も還って2点を先制、中村三郎の左翼線二塁打で三浦も生還、3-0とする。

　名古屋は2回、ライオン二番手の菊矢吉男を攻めて先頭の松尾幸造が中前打で出塁、村瀬一三は四球、トップに返り桝が三前に送りバントを決めて一死二三塁、石田が左前に2点タイムリーを放ち5-0、石田もバックホームの隙を突いて二塁に達する。大沢が中前にタイムリーを放って6-0、大沢は二盗に失敗するが加藤が左前打から二盗を決めて二死二塁、三浦が左前にタイムリーを放ち7-0とリードを広げる。

　名古屋先発の松尾幸造は3回まで岡本の二塁打1本に抑えていたが4回に悪癖が出た。ライオンは4回、水谷則一、鬼頭数雄、岡本のクリーンナップが三連続四球、西端利郎の遊ゴロで岡本が二封される間に三走水谷が還って1-7、山本尚敏も四球を選んで一死満塁、名古屋ベンチはここで松尾をあきらめて繁里栄をリリーフに送る。鈴木秀雄の右犠飛で2-7、菊矢の中前タイムリーで3-7とする。

　名古屋は5回、先頭の中村が四球で出塁、しかし芳賀直一の遊ゴロは「6B-3」と転送されてダブルプレー、ところが繁里、村瀬が連続四球を選んで二死一二塁、トップに返り桝が中越えに三塁打を放って二者を迎え入れて9-3とする。続く石田も四球を選ぶとライオンベンチは菊矢に代えて三番手に近藤久を投入、三浦が遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。

　ライオンは5回裏、先頭の玉腰年男が左前打で出塁、水谷は四球、鬼頭が中前打を放って無死満塁、岡本は遊飛に倒れるが西端の二ゴロで鬼頭が二封される間に玉腰が還って4-9とする。

　名古屋は6回途中から三番手として大沢をマウンドに送る。

　ライオンは7回、一死後岡本が四球を選んで出塁、西端の右中間二塁打で岡本が還って5-9、山本の左前打で一死一三塁、鈴木の右前タイムリーで6-9、近藤の二ゴロは「4-6-3」と転送されるがショート村瀬からの一塁送球が悪送球となる間に二走山本が還って7-9、トップに返り坪内道則は四球、玉腰も四球を選んで二死満塁、水谷の遊ゴロをショート村瀬がエラーする間に近藤が還って8-9、続く鬼頭は右飛に倒れてスリーアウトチェンジ。

　名古屋は8回から四番手として西沢道夫をマウンドに送り逃げ込みを図る。

　ライオンは8回、先頭の岡本が中前打で出塁、しかし西端、山本は連続三振、岡本が二盗を試みるが服部受弘の強肩に刺されてスリーアウトチェンジ。

　ライオンは9回、先頭の鈴木が四球を選んで出塁、近藤の記録は一飛であるがこれは送りバント失敗か。トップに返り坪内の投ゴロをピッチャー西沢が二塁に悪送球して一死一二塁、玉腰が四球を選んで一死満塁、水谷の中飛に三走鈴木がタッチアップから同点のホームを狙うがセンター石田からの好返球にタッチアウト、ゲームセットを告げるサイレンが高々と鳴り響く。

　名古屋は12安打6四球で9得点、ライオンは9安打12四球で8得点。名古屋の残塁8に対してライオンは13残塁を記録してあと一本に泣いた。西沢道夫には当ブログルールによりセーブが記録される。

　ライオン三番手の近藤久は4回3分の1を2安打1四球2三振無失点と二試合連続で好投を見せた。近藤は今季ここまで0勝9敗であるが、この調子でいけば初勝利は時間の問題ではないでしょうか。

　両チームの失策も目立った試合であったが8回に岡本の盗塁を刺した服部受弘、9回に同点を防いだ石田政良のバックホームが名古屋の勝因となった。因みにスコアブックには三浦敏一に補殺1が記録されており服部受弘には補殺が記録されていませんがこれは誤記載です。名古屋は6回裏ライオンの攻撃でピッチャー繁里栄がこの回先頭の鈴木秀雄に四球を与えたところでファーストの大沢清がマウンドに上がりキャッチャーの三浦がファーストに回り繁里に代わって服部がキャッチャーとして入っていますので、8回に岡本利之の二盗を刺したのは服部受弘でした。この補殺が三浦に記録されてしまったのでしょう。