9月16日 (土) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 ライオン 23勝43敗5分 0.348 近藤久 福士勇 菊矢吉男
0 0 0 0 0 0 0 3 X 3 ジャイアンツ 49勝18敗2分 0.731 楠安夫 スタルヒン
勝利投手 楠安夫 4勝1敗
敗戦投手 福士勇 9勝14敗
セーブ スタルヒン 3
二塁打 (ジ)中島、川上
川上哲治、走者一掃の二塁打
今季0勝9敗の近藤久が久々に好投を見せた。近藤は幼少期に左手を怪我した関係で十分に開かない手にボールを押し込んで投げるナチュラルチェンジアップが武器であるが、翌日の読売新聞に興味深い記事が掲載されています。「ラ軍近藤の素晴らしいスピードでコーナーを決めつける直球に手が出なかった巨人軍は・・・」
ジャイアンツは2回と6回に中島治康がヒットを放った以外は3回の吉原正喜の三塁内野安打だけで7回まで3安打無得点。近藤のストレートに苦しめられた。
明日にタイガース戦を控えるジャイアンツは楠安夫を先発させた。楠は初回、先頭の坪内道則に中前打を許すが坪内の二盗をキャッチャー吉原が刺して波に乗り、その後は6回まで水谷則一の左前打と近藤の中前打のみに抑えて投手戦のまま終盤を迎えた。
ライオンは7回、先頭の水谷が四球を選んで出塁、四番鬼頭数雄が三前に送りバントを決めて一死二塁、岡本利之四球で一死一二塁、西端利郎の遊ゴロで水谷が三封されて二死一二塁、鈴木秀雄が右前にタイムリーを放って均衡が破れる。
1点ビハインドのジャイアンツは8回、先頭の白石敏男が四球を選んで出塁、ライオンベンチはここで近藤から福士勇にスイッチ、しかし福士は水原茂の初球にデッドボール、無死一二塁となってライオンベンチは三番手に菊矢吉男をマウンドに送る。キャッチャー鈴木がパスボールを犯して無死二三塁、千葉茂は三振に倒れて一死二三塁、当っている中島治康は敬遠で一死満塁、ここで川上が左中間に走者一掃の二塁打を放って3-1と逆転する。
ジャイアンツは最終回、スタルヒンをリリーフに送り逃げ込みをはかるがライオンは先頭の岡本が左前打で出塁、西端は右飛に倒れるが鈴木が右前打を放って一死一二塁、しかし山本尚敏は三振、期待の菊矢は三邪飛に倒れてゲームセットを告げるサイレンが高々と鳴り響く。
中島治康はこの日も3打数2安打、秋季シーズンに入って21打数9安打、4割2分9厘と当たっている。ライオンの8回の敬遠策は当りが止まっている川上との勝負を選択したものであったが役者が違った。川上の打者転向初期には左中間に打球を飛ばしていたと千葉茂の自伝「猛牛一代の譜」に書かれていることは先日もお伝えしたところです。
*近藤久は久々に好投を見せたが一歩及ばず。
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