10月9日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 2 0 1 0 0 0 3 南海 6勝13敗2分 0.316 鈴木芳太郎
0 0 0 0 1 0 1 4 X 6 名古屋 10勝7敗2分 0.588 松尾幸造
勝利投手 松尾幸造 5勝4敗
敗戦投手 鈴木芳太郎 0勝4敗
二塁打 (南)中野、上田 (名)三浦2
三塁打 (名)大沢
松尾幸造、完投で5勝目
南海は4回、この回先頭の中野正雄が左中間に二塁打、高野百介は一邪飛に倒れるが吉川義次が左前にタイムリーを放って1点を先制、上田良夫が右中間に二塁打を放って一死二三塁、海蔵寺弘司の遊ゴロの間に吉川が還って2-0とする。
名古屋は5回、この回先頭の倉本信護の三ゴロをサード上田が一塁に悪送球、三浦敏一の左中間二塁打で倉本が還って1-2と追い上げる。
南海は6回、この回先頭の高野の遊ゴロをショート村瀬一三がエラー、吉川が送って上田の二塁内野安打で一死一三塁、海蔵寺の二ゴロの間に高野が還って3-1と突き放す。
名古屋は7回、この回先頭の大沢清が四球で出塁、倉本の三塁内野安打で無死一二塁、三浦の三ゴロをサード上田が二塁にこの日2個目の悪送球する間に大沢が三塁を蹴ってホームに還り2-3と追い上げる。
名古屋は8回、この回先頭の桝嘉一が四球で出塁、白木一二は右飛に倒れるが大沢が右中間に三塁打を放って3-3の同点、倉本の左前タイムリーで4-3と逆転、三浦のこの日2本目の二塁打で一死二三塁、松尾幸造の二ゴロで三走倉本がホームを突くとセカンド戒能朶一のバックホームが悪送球となる間に倉本に続いて二走三浦も還って6-3とする。
松尾幸造は7安打4四球5三振の完投で今季5勝目を飾りスタルヒンに次いで御園生崇男と共にハーラー二位タイに並ぶ。
プロ入り初スタメンの上田良夫は阪急で活躍している上田藤夫の弟、プロ入り初ヒットが二塁打となり4打数2安打であったが2つの悪送球が共に失点に結び付いた。永田陽一氏著「ベースボールの社会史」によると1937年、マウイ代表としてフィリピン遠征した際に神戸に寄港し、阪急の兄・上田藤夫に「日本で腕試ししたい」と相談して南海入りしたとのこと。南海在籍は38年秋から40年まで、同著によると戦後朝鮮戦争に従軍したとのことなので、兄・藤夫と違ってアメリカ国籍のままにしてハワイに帰国したのかもしれない。
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