10月8日 (土) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計
1 0 0 0 0 0 1 0 0 0 2 金鯱 5勝17敗 0.227 古谷倉之助 中山正嘉
0 0 0 0 1 0 1 0 0 1X 3 阪急 11勝5敗2分 0.688 浅野勝三郎
勝利投手 浅野勝三郎 2勝0敗
敗戦投手 中山正嘉 1勝9敗
二塁打 (金)岡野
三塁打 (阪)大原
小林茂太、無念の捻挫
金鯱lは初回、一死後岡野八郎が内野安打で出塁すると二盗に成功、瀬井清の遊ゴロで三進し、小林茂太の右前タイムリーで1点を先制、小林茂も二盗に成功するが古谷倉之助は遊ゴロに倒れる。九連敗後二連勝、昨日はタイガースを破って意気上がる金鯱の積極的な走塁が目立つ。
阪急先発の浅野勝三郎は2回~6回を2安打無失点に抑えて味方の反撃を待つ。
阪急は5回、一死後島本義文が三塁内野安打で出塁、浅野の一塁線バントも内野安打となって一死一二塁、トップに返り上田藤夫の右前打で一死満塁、フランク山田伝の遊ゴロで上田が二封される間に島本が還って1-1の同点として浅野の好投に報いる。
金鯱は7回、二死後武笠茂男が四球で出塁、浅井太郎の三ゴロをファースト山下実が落球して二死一二塁、長島進の中前タイムリーで2-1とリードする。
阪急は7回裏、この回先頭の浅野が中前打で出塁、上田が送って山田の左翼線ヒットで一死一三塁、黒田健吾が左前に同点タイムリーを放って2-2とする。山下実四球で一死満塁、ジミー堀尾文人の中飛に三走山田はタッチアップからホームを狙うがセンター佐々木常助からのダイレクト返球にタッチアウト。
金鯱は8回一死から先発古谷倉之助に代わって中山正嘉が登板、浅野勝三郎は続投して8回、9回無得点のまま延長戦に突入する。
金鯱は10回表、この回先頭のここまで4打数4安打の岡野が三振、瀬井も三振に倒れて二死無走者、ここで小林茂の遊ゴロをショート上田がエラーして二死一塁、しかし浅野からの牽制球に刺されてタッチアウト。この際小林茂太が足首を捻挫するがこの日の金鯱はレフトのスタメンに高久保豊三を使い、4回から高久保に代えて武笠茂男を使っていたため外野の交代要員がおらず小林茂太がそのままライトのポジションにつく。
阪急は10回裏、全員がライトを狙い打ちこの回先頭の山下実は二ゴロ、堀尾が二塁への内野安打で出塁、大原敏夫の当りは狙い通り右前に飛び、ライト小林茂太が突っ込みきれず更にこの打球を大きくファウルグラウンドに弾いて一走堀尾が長駆本塁を駆け抜け、記録は大原のサヨナラ三塁打となってゲームセット。
浅野勝三郎は10回を投げ抜き8安打3四球5三振の完投で今季2勝目をあげる。
当時はまだテーピングの技術は確立していなかったのでしょうか。小林茂太の無念の捻挫により金鯱は三連勝を逃すこととなった。阪急の右狙いには賛否両論があるかもしれませんが当然の策でしょう。1984年ロサンゼルスオリンピック柔道無差別級決勝、右脚を引きずる山下泰裕と対戦したエジプトのモハメド・アリ・ラシュワンは山下の痛めた右脚を狙わずに敗れたことからユネスコの国際フェアプレー委員会から、フェアプレー賞を贈られました。但しラシュワンは右からフェイントを見せて左払い腰にいったところを山下がすかして寝技に持ち込んだようです。講道館で柔道を学ぶラシュワン(この時まだ初段だったそうです。現在は七段に昇進している模様)が右脚を狙い続けなかったフェアプレー精神の持ち主であったことは事実でしょうが、それなりの駆け引きがあったことも又事実でありスポーツの場では当然のことでしょう。
私事で恐縮ではありますが、高校三年最後の夏の大会(神奈川軟式です、念のため)直前の練習中にグラウンドの穴ぼこに右脚をとられて捻挫しました。一応四番キャッチャーだった訳ですが、捻挫くらいであればテーピングで何とかなります。ベストのプレーはできませんでしたが何とかベスト四まで行きました。前年神奈川で優勝した時は五番を打っていましたがこの時は一年先輩にメンバーが揃っていたおかげ、レギュラーが七人抜けたところから始まった三年時のベスト四の方が価値は高かったと思っています。いずれにせよ、怪我が言い訳にならないのも当然のことです。
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