7月8日 (火) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 2 0 0 5 0 0 0 0 8 南海 18勝20敗 0.474 石田光彦 長谷川善三
0 0 0 0 0 0 3 0 0 3 朝日 12勝26敗 0.316 福士勇 竹内愛一 山本秀雄 野村高義
勝利投手 石田光彦 4勝5敗
敗戦投手 福士勇 8勝15敗
セーブ 長谷川善三 1
二塁打 (南)安井、岡村 (朝)伊勢川
勝利打点 岩本義行 2
ファインプレー賞 (南)鬼頭数雄 5
竹内愛一、プロで唯一の登板
南海は初回、先頭の猪子利男がストレートの四球で出塁、安井鍵太郎の右中間二塁打で無死二三塁、岩本義行の中犠飛で1点を先制する。
南海は2回、前田貞行、石田光彦が連続四球、トップに返り猪子が送って一死二三塁、安井が四球を選んで一死満塁、岩本の三ゴロで二走石田が三封される間に三走前田貞行が還って2-0、鬼頭数雄の左前打で二死満塁、ここでキャッチャー伊勢川真澄が二塁に送球するがこれが悪送球となる間に三走安井が還って3-0とする。
朝日は3回から何と竹内愛一監督がプロ初のマウンドに上がる。竹内が早稲田大学で「平凡な大投手」と呼ばれたのは大正時代のことで、1903年生まれの竹内は38歳となります。
3回と4回を竹内監督に抑えられてきた南海は5回、一死後国久松一が四球で出塁、岡村俊昭が左中間に二塁打を放って一死二三塁、ワイルドピッチで三走国久が還って4-0、前田貞行が四球を選んで一死一三塁、続く石田の打席でツーボール後のキャッチャーからの返球を捕球した竹内が素早く三塁に牽制、三走岡村は帰れず三本間に挟まれて「2-1-5-2」でタッチアウト、この間に一走前田貞行は三塁に進み石田が四球を選んで二死一三塁、トップに返り猪子の二ゴロをセカンド戸川信夫がエラーして5-0、安井の中前打で二死満塁、岩本の遊ゴロをショート前田諭治がエラーする間に二者還って7-0、鬼頭数雄の四球で再度二死満塁、村上一治のカウントがツーボールナッシングとなったところで竹内は力尽き山本秀雄と交代、山本もボールを2つ続けて押出し、8-0とする。竹内はこの試合がプロ野球では唯一のピッチングとなった。
南海先発の石田は5回まで3人の走者を出すが全てキャッチャー国久が盗塁を刺して15人で終了、6回からプロ入り初登板の長谷川善三にマウンドを譲る。
朝日は7回、先頭の坪内道則が左前打で出塁、室脇正信は二飛に倒れるが鬼頭政一が左前打、灰山元章が四球を選んで一死満塁、伊勢川が左中間に走者一掃の二塁打を放って3点を返すがここまで。
石田光彦は5イニングを2安打1四球2三振無失点に抑えて今季4勝目、長谷川善三がプロ入り初登板初セーブを記録する。
木村勉が負傷欠場と推測される中、急遽マスクを被ることとなった国久松一が3つの盗塁を刺して当代随一の強肩を証明した。朝日のキャッチャー伊勢川真澄も2つの盗塁を刺しており、この試合では合計5個の盗塁失敗が記録されて成功はゼロであった。
*竹内愛一がラインナップに名を連ねた朝日打線。
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