2011年3月27日日曜日

13年秋 イーグルスvsライオン 2回戦

9月15日 (木) 甲子園


1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 イーグルス 1勝4敗1分 0.200 亀田忠 中河美芳
0 0 0 0 0 4 3 0 X  7 ライオン    5勝5敗       0.500 大友一明


勝利投手 大友一明 2勝1敗
敗戦投手 亀田忠     1勝2敗


三塁打 (ラ)水谷


大友一明、3安打完封


 イーグルスはエース亀田忠の先発、ライオンは野手兼任の大友一明が先発。本日の亀田忠は抑えの利いたピッチングでいつもとは一味違う。5回までライオン打線をノーヒットに抑え2四球2三振、三振か四球かという荒れ球のイメージからかけ離れた好投を見せる。ここまでのピッチングについて翌日の読売新聞は「イ軍亀田は久しぶりの快調を見せて3回無死2つの四球を続けた他は5回まで三者ずつ凡退させる出来栄え」(筆者注:一部漢数字をアラビア数字に代えたりしています)と伝えている。大友についても「一方ラ軍大友も柔らかみのある投球で巧みに打者をそらせるの好投」と伝えている。ところが6回、亀田のピッチングが一変する。

 ライオンは6回、この回先頭の柳澤騰市が左前にチーム初安打、大友は三前に絶妙の送りバント、これをサード漆原進が到底間に合わない二塁に送球して野選となり(読売の記述を参考にしています)、坪内道則の三ゴロを今度は漆原が一塁に大暴投して柳澤が還り1点を先制してなお無死二三塁、山本尚敏の右前タイムリーで2-0、鬼頭数雄も右前タイムリーで続き3-0、二死後室井豊が左前にタイムリーを放ち4-0とする。亀田は続く中野隆雄に四球を与えてところで降板、ファーストの中河美芳がマウンドに上がり後続を断つ。柳澤がファーストに回り亀田に代わりサードに木下政文が入る。

 ライオンは7回、一死後坪内の三ゴロをサード木下が一塁に悪送球、山本の遊ゴロでランナーが入れ替わり、鬼頭が右前打、水谷則一の左中間三塁打で二者が還って6-0、中村三郎の凡飛をセンター寺内一隆が落球、水谷が還り7-0としてそのまま押し切る。

 イーグルスの敗因は守備陣の破綻にあり、特にサード漆原進の二つの送球ミスが痛かった。漆原については当ブログではサイクルスチールなどいぶし銀的活躍ぶりをお伝えしていますが、竹中半平氏著「背番号への愛着」によると「守備も打撃も何となく粗雑だった。三塁を守ったが縷々(「るる」、原文には糸偏がついていません)暴投した。」とのこと。

 大友一明は3安打1四球1死球3三振の完封で今季2勝目をあげる。大友は9月10日のセネタース2回戦に続き今季二度目の完封となる。さしたる実績を残していない大友一明であるが何が大友を変えたのか。当ブログの推測では、9月9日のジャイアンツ1回戦にそのヒントが隠されているのではないかと思います。この日二番セカンドで出場した大友は3打席連続三振で途中交代させられています。この日を境に大友は2勝1敗1セーブ2完封、チームも4勝1敗、負けた一つも南海に8対7で惜敗したものでチーム内に何か変化があったのではないかと考えられます。

 ライオンは今季から何かと話題の多い小西得郎監督から地味な高田勝生監督に代わっています。高田監督は中京商業vs明石中学の延長25回の試合で明石中学の監督を務めるなど関西球界の重鎮として知られていますがプロの監督としてはあまり評価は高くないようです。但し、3三振の大友に対して雷を落としたのか、はたまた懇々と諭したのか、チームのムードを変える何かを引き起こしたのではないかと推測しています。




          *大友一明の3安打完封を伝えるスコアブック

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