2011年3月21日月曜日

13年秋 セネタースvsイーグルス 1回戦

9月11日 (日) 西宮


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
2 3 0 0 0 0 0 0 1 6 セネタース  1勝5敗    0.167 伊藤次郎
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 イーグルス 1勝3敗1分 0.250 古川正男 望月潤一


勝利投手 伊藤次郎 1勝0敗
敗戦投手 古川正男 0勝2敗


二塁打 (セ)佐藤2、今岡 (イ)伏見
三塁打 (セ)苅田


代役佐藤武夫が二塁打2本


 セネタースは前日の激突事故で三番キャッチャー北浦三男を欠き、苅田が三番に入り佐藤武夫がマスクを被り八番に入る。

 セネタースは初回、一死後今岡謙次郎、苅田久徳が連続四球、尾茂田叶は右飛に倒れて二死一二塁、遠藤忠二郎の当りは左翼への飛球、これをレフト大貫賢が後逸する間に今岡、苅田が還って2点を先制する。

 セネタースは2回、この回先頭の八番佐藤武夫が左翼線に二塁打、二死後今岡が左中間を抜いて3-0、苅田も左越えに三塁打を放って4-0として古川正男をKO、二番手に左腕の望月潤一が登板する。レフトも大貫から杉田屋守に交代。尾茂田四球で二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて5-0、若い望月の隙を衝く苅田らしい走塁である。

 開幕五連敗のセネタースにようやく片目を開けるチャンスが訪れた。セネタース先発の伊藤次郎は巧みなピッチングでイーグルス打線に得点を許さず8回まで散発の4安打に抑える。

 一方、望月も素晴らしいピッチングを見せ、代わってから8回まで無安打無得点。3回、4回は三者凡退、今岡の記録は三振ナットアウトとなっているが、磨きをかけてきたドロップを今岡が空振り、バッキー・ハリスも捕れないほどのキレ味だったのであろう。ボールはハリスからファースト中河に渡って三振が成立する。5回は尾茂田に死球、6回は青木幸造に四球を与えるが後続を抑え7回、8回も三者凡退。

 セネタースは9回、この回先頭の佐藤が本日二本目の二塁打を左翼線に放ち、横沢七郎四球で無死一二塁、トップに返り森口次郎が送って一死二三塁、今岡の遊ゴロの間に佐藤が還って6-0とする。

 伊藤次郎は最終回二死から望月に中前打、山田潔に代わる代打・プロ入り初出場の伏見五郎に左中間二塁打と初の連打を許して二三塁のピンチを迎えるが最後は木下政文を三邪飛に打ち取り、結局6安打2四球1三振の完封でセネタースが今季初勝利をあげる。

 北浦三男の代役佐藤武夫が二塁打2本で4打数2安打2得点の活躍を見せる。佐藤は昭和11年タイガースに入団。しかし選手層が厚く出番がないことからイーグルスに移籍して正捕手の座に就き二塁打を連発していたが、バッキー・ハリスの入団により控えに回りセネタースに移籍してきた。ここでも北浦三男が三番に座る活躍を見せており控えに甘んじていたが北浦の怪我でようやくチャンスが巡ってきた。そろそろ「ミスター二塁打」の称号を与えてもいいかもしれない。

 望月潤一は7回3分の1を投げて1安打3四球1死球3三振1失点の好投を見せた。亀田忠、中河美芳、古川正男の三本柱の影に隠れて出番は少ないが出れば好投を続けている。古川の軟投がそろそろ通用しなくなってきているのでもっと使うべきでしょう。「期待の大型左腕」から「戦力」に進化してきている。


*伊藤次郎の完封でセネタースが今季初勝利

3 件のコメント:

  1. 望月は2回2アウト、0-4からのリリーフですが、今まで1年半コツコツと鍛え、磨いてきたプロの投手としての技量がようやく試合でも通用するレベルになったようです。9回に1点とられるまで無安打、無得点に抑えられたのは、力が付いてきたからだと思います。今後、一人前の戦力としての活躍を期待し、楽しみにしています。
    おまけに最終回にセンター前ヒットを打っています。プロは初安打でしょうか。

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  2. 望月投手は昭和12年9月15日の阪急vsイーグルス1回戦で三番手として登板した試合で三塁打を放っています。これがプロ初安打となります。

    ピッチングの方は投げるたびに内容が良くなってきていますね。

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  3. 初安打を調べて頂き、有難うございます。このシーズンは、打撃の方でも7安打(.250)と記録されていますので、こちらもちょっと楽しみです。

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