11月9日 (土) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 3 4 3 0 0 10 巨人 69勝26敗 0.726 中尾輝三
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 名古屋 52勝38敗5分 0.578 森井茂 河村章
勝利投手 中尾輝三 23勝11敗
敗戦投手 森井茂 0勝1敗
二塁打 (巨)呉
三塁打 (巨)吉原
本塁打 (巨)川上 8号、吉原 1号
勝利打点 川上哲治 16
アベックホームラン
翌日の読売新聞は「返り咲き初陣の森井」と伝えています。名古屋の先発は森井茂です。公式戦における森井の先発は昭和13年9月11日以来のこととなります。13年に応召して今年戦地から戻ってきたようです。8月24日に新京 児玉公園球場で名古屋vsジャイアンツによる関東軍献金試合が行われましたが、満州日日新聞に残された記事によると名古屋の先発は「森井」となっています。これが森井茂のことであると考えられますので、満州遠征にも帯同していたようです。戦地から戻って体調を整えてきたのでしょう。
巨人打線は森井のスローカーブにタイミングが合わず、初回白石敏男の中前打、2回吉原正喜の左前打だけで4回まで2安打無得点を続ける。
巨人は5回、先頭の中尾輝三の遊ゴロをショート村瀬一三がエラー、トップに返り白石の遊ゴロで中尾は二封、水原茂は遊飛に倒れるが、中島治康が中前打を放って二死一二塁、ここで川上哲治が右翼スタンドにスリーランホームランを放って3点を先制する。
巨人は6回、先頭の吉原が左中間に三塁打、呉波も左中間に二塁打を放って4-0、平山菊二の左前打で無死一三塁、ここでダブルスチールを決めて5-0、中尾、白石が連続四球で無死満塁、水原の遊ゴロで白石が二封される間に呉が還って6-0、中島の投ゴロで水原が二封される間に中尾が還って7-0とする。
名古屋は7回からの番手として河村章がマウンドに上がる。
巨人は7回、先頭の千葉の二ゴロをセカンド中村三郎がエラー、吉原がレフトスタンドにツーランホームランを放って9-0、呉が右前打、平山は四球、中尾の一塁内野安打で無死満塁、白石が押出し四球を選んで10-0とする。
中尾輝三は3安打5四球1死球8三振で今季5度目の完封、23勝目をあげる。
吉原正喜と川上哲治によるアベックホームランは史上初となります。来季はともに4本のホームランを打っていますが二度目はあるのでしょうか。昭和16年の実況中継は8月にスタートする予定です。
*中尾輝三は3安打完封で23勝目をあげる。
*巨人は吉原正喜と川上哲治によるアベックホームランで圧勝した。
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