9月24日 (火) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 3 0 0 1 0 2 0 0 6 タイガース 47勝29敗3分 0.618 木下勇
3 0 0 0 0 0 0 0 0 3 ライオン 20勝55敗4分 0.267 山本尚敏 菊矢吉男 井筒研一
勝利投手 木下勇 14勝10敗
敗戦投手 菊矢吉男 7勝22敗
二塁打 (タ)堀尾、伊賀上 (ラ)坪内
三塁打 (タ)松木2
勝利打点 なし
タイガース最後の日
昭和15年9月22日付け読売新聞は「タイガース阪神と改称」の見出しで「『日本野球確立』の趣旨徹底を期する日本野球聯盟では所謂球団名の日本化を申合せていたが大阪タイガースはまず先に母体会社阪神電鉄の名前を重用し25日から『阪神軍』と改称する。」と伝えている。タイガースが「タイガース」として戦うのはこの日が最後となり、9月28日の南海戦から「阪神」となる。
好調ライオンは初回、先頭の村上重夫の捕ゴロをキャッチャーカイザー田中義雄が一塁に悪送球、玉腰年男が右前打を放って無死一二塁、田中からの二塁牽制をセカンド宮崎剛が後逸して無死二三塁、坪内道則が右翼線に先制の2点タイムリー二塁打を放って2-0、鬼頭数雄の二ゴロで坪内は三進、灰山元章の一ゴロの間に坪内が還って3-0とする。
タイガースは2回、先頭の田中の遊ゴロをショート前田諭治がエラー、田中が二盗に成功、松木謙治郎が右中間に三塁打を放って1-3、ライオンベンチは先発の山本尚敏から菊矢吉男にスイッチ、松尾五郎は二飛に倒れるが木下勇が四球を選んで一死一三塁、宮崎が二飛に倒れ、木下が二盗に成功して二死二三塁、ジミー堀尾文人が左中間に二塁打を放って3-3の同点とする。
タイガースは5回、二死後松木が右中間にこの日2本目の三塁打、ここでホームスチールを決めて4-3と勝ち越す。
タイガースは7回、先頭の皆川定之が左前打で出塁、本堂も左前打で続き、伊賀上良平が送って一死二三塁、田中の右前タイムリーで5-3、ライオンベンチはここで菊矢から三番手の井筒研一にスイッチ、松木の一塁内野安打がタイムリーとなって6-3とする。
木下勇は2回以降ライオン打線を無得点に抑え、6安打2四球1死球1三振の完投で14勝目をあげる。
今季不振を続けてきた松木謙治郎は4打数4安打2得点2打点、三塁打2本、更に決勝のホームスチールを決めた。タイガース最後の日に、海内無双と呼ばれた猛虎打線を引っ張ってきた松木が意地を見せたのである。猛虎魂は、タイガースから阪神に引き継がれることとなった。
*木下勇は初回に3点を許したが6安打完投で14勝目をあげる。
*タイガース最後の日を伝えるスコアブック。松木謙治郎は4打数4安打三塁打2本、決勝のホームスチールを決めた。
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