2013年4月19日金曜日

15年 阪神vs巨人 10回戦


10月6日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 2 0 0 1 0 0 3 阪神  49勝30敗3分 0.620 若林忠志
1 1 0 0 1 2 0 0 X 5 巨人 58勝24敗 0.707 須田博

勝利投手 須田博     30勝11敗
敗戦投手 若林忠志 19勝14敗

二塁打 (巨)白石
本塁打 (巨)川上 7号

勝利打点 なし


呉波、決勝本盗

 “ジャイアンツ”も本日から“巨人”となりました。但し、読売新聞は“タイガース”の“阪神化”及び“イーグルスの“黒鷲化”は伝えていますが“ジャイアンツ”の“巨人化”は伝えていません。読売新聞は以前から紙面で“巨人”の表記を使っていたのは事実ですが、それよりも軍部に対して読売新聞は阪神や黒鷲と違って以前から“日本化”していましたと言いたいだけでしょう。

 巨人は初回、二死後川上哲治がライトスタンドに先制の大ホームランを放って1-0とする。昭和15年10月4日付け読売新聞は「いよいよ“飛ぶ球”を使用」の見出しと共に「再び反発力のよい用球を使用するので」と伝えている。川上の大ホームランを翌日の読売新聞は「川上が“衝撃本塁打”」の見出しで伝えている。

 阪神は2回、先頭のカイザー田中義雄が二遊間に内野安打、松木謙治郎も四球を選んで無死一二塁、しかし田中がキャッチャー吉原正喜からの牽制球に刺され、若林忠志の投直に松木も飛び出してダブルプレー。

 巨人は2回裏、先頭の白石敏男が左翼線に二塁打、平山菊二の二ゴロの間に白石は三進、林清一の遊ゴロに三走白石がホームに突っ込むが三本間に挟まれる、しかしキャッチャー田中からの送球をサード伊賀上良平が落球する間に白石が還って2-0とする。

 阪神は4回、先頭の皆川定之がストレートの四球で出塁、本堂保次の右前打で無死一二塁、伊賀上の投前送りバントをピッチャー須田博が間に合わない三塁に送球し、しかも須田の送球が悪送球となって二走皆川に続いて一走本堂も還って2-2の同点とする。記録は野選と須田の失策。
 巨人は5回、先頭の須田の遊ゴロをファースト松木が落球、トップに返り呉波の三ゴロでランナーが入れ替わり、水原茂の右前打で呉は三塁に進んで一死一三塁、ここで鮮やかに決勝のダブルスチールを決めて3-2と勝ち越す。


 巨人は6回、一死後吉原が左前打、須田も右前打を放って無死一二塁、トップに返り呉が左前にタイムリーを放って4-2、水原は二飛に倒れるが、川上が中前にタイムリーを放って5-3と突き放す。


 
 須田博は5安打3四球2三振の完投で30勝目をあげる。3失点であったが自責点はゼロであった。
 川上哲治は4打数3安打を記録して今季通算307打数97安打で打率を3割1分6厘3に上げて首位打者の座をキープしている。






*須田博は5安打完投で30勝目をあげる。須田の30勝は昨年の42勝に続いて2年連続となりますが、昭和13年は春季14勝、秋季19勝で通算33勝となるので実質3年連続となります。須田は昭和30年まで投げ続けることとなりますが、30勝到達は今季が最後となります。















*この試合が最初の「阪神vs巨人」戦となります。「阪神vs巨人」戦は2014年にはアメリカで公式戦を行うと報道されています。















 

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