7月5日 (金) 西宮
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 0 0 0 0 4 0 1 0 6 グ軍 18勝17敗 0.514 長沼要男 清水秀雄
1 0 0 2 2 0 0 0 0 5 巨人 24勝14敗1分 0.632 宮下信明 中尾輝三
勝利投手 清水秀雄 7勝3敗
敗戦投手 中尾輝三 3勝4敗
二塁打 (グ)清水
三塁打 (巨)川上
勝利打点 (グ)安井亀和 1
猛打賞 (グ)安井亀和 5 (巨)千葉茂 3
鶴岡野球、がめつい采配
西宮の第2試合は午後2時56分、杉村主審の右手が上がりプレイボール。
グ軍の先発は戦後初登板となる長沼要男。巨人の先発は6月29日の対グ軍6回戦で完封勝利を飾った宮下信明。
グ軍は初回、先頭の河西がストレートの四球で出塁するとすかさず二盗に成功、安井の左飛で河西はタッチアップから三塁に進み、別所の中前タイムリーで1点を先制する。河西の足でもぎ取った得点であった。
巨人はその裏、先頭の呉新亨の当りは三ゴロ、これをサード山本一人監督がエラー、山川の遊ゴロは「6-4-3」と渡るが二塁はセーフで一塁はアウト、ここはエンドランが掛かっていたか、千葉の右前打で一死一三塁、川上の一ゴロで一走山川が二封される間に三走呉新亨が還って1-1の同点とする。ここはファースト別所の判断がどうだったのか興味深いところ。一三塁なのでベースに付いており、「3-6-3」のゲッツーを狙っての併殺崩れであったのか、一二塁間の当りでホームは間に合わずという判断から二封を狙ったのか。三走呉が「ゴロゴー」でスタートを切っていればバックホームだったかもしれない。呉が巧くスタートを遅らせて別所が二塁に送球するのを見てからホームに向かったか。このケースは三走呉の判断にも興味深いものがある。
巨人は4回裏、先頭の黒沢が四球を選んで出塁、中島の右前打で無死一二塁、多田の一ゴロの間に二者進塁して一死二三塁、宮下の右前タイムリーで2-1と勝ち越し、坂本茂もライト線にタイムリーを放ち3-1とする。
巨人は5回裏、先頭の千葉が中前打で出塁、川上が中越えに三塁打を放ち4-1、黒沢は三振、中島は遊ゴロに倒れて二死三塁、多田の遊ゴロをショート宮崎がエラーして三走川上が還り5-1と突き放す。
グ軍は6回表、先頭の山本が中前打で出塁、堀井の遊ゴロをショート山川がエラー、田川の中飛で二走山本がタッチアップから三塁に進み、筒井の遊ゴロの間に三走山本が還って2-5、長沼の代打に起用された岡村が四球を選んで二死一二塁、更に宮崎に代わる代打清水秀雄が左中間に二塁打を放ち3-5としてなお二死二三塁、トップに返り河西の三ゴロをファースト川上が捕球できずエラー、この間に三走岡村が還って4-5、安井が左前に同点タイムリーを放ち5-5と追い付く。巨人ベンチはここで宮下に代えて中尾輝三をマウンドに送り、別所が左飛に倒れて打者一巡の長い攻撃が終了する。
グ軍はショート宮崎の代打に出た清水がマウンドに上がり、ショートには長沼の代打岡村に代わって桶川隆が入る。
グ軍は8回表、一死後桶川が四球を選んで出塁、清水は捕邪飛に倒れるが、トップに返り河西が左前打を放って二死一二塁、安井が中前にタイムリーを放ち6-5と大逆転。
清水秀雄は4イニングを3安打2四球3三振無失点に抑えて7勝目をマークする。
山本一人監督としては会心の采配だったのではないか。選手交代が悉く成功、期間限定の一二番コンビ「河西-安井」で勝利をもぎ取った。「鶴岡野球」の原点とも言える「がめつい采配」であった。
*「山本姓」時代にあっても、采配に関しては「鶴岡野球」の表記とさせていただきますのでご了承ください。「山本野球」ではしっくりこないでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿