7月13日 (月) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 黒鷲 11勝35敗3分 0.239 石原繁三
0 0 0 1 0 0 0 0 X 1 阪急 26勝20敗2分 0.565 橋本正吾
勝利投手 橋本正吾 2勝1敗
敗戦投手 石原繁三 7勝15敗
二塁打 (急)中島
勝利打点 なし
橋本正吾4安打完封
黒鷲は初回、一死後山田潔が中前打、玉腰忠義も右翼線ヒットで続いて一死一二塁、ピッチャー橋本正吾の二塁牽制が悪送球となって一死二三塁と先制のチャンス、しかし木下政文は浅い中飛、富松信彦は遊ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。2回、3回は三者凡退。
阪急は2回、一死後森田定雄が中前打を放つが中島喬の遊ゴロは「6-4-3」と渡ってダブルプレー。
阪急は3回、先頭の日比野武が左前打で出塁、中村栄の三前送りバントはサード玉腰が二塁に送球して日比野は二封、橋本の三ゴロが「5-4-3」と渡って又もダブルプレー。
阪急は4回、一死後上田藤夫が三塁に内野安打、黒田健吾の右前打で一死一三塁、ここは「打走法」でしょう。黒田が二盗を決めて一死二三塁、ここでキャッチャー木下が痛恨のパスボール、三走上田が還って1点を先制する。
4回も三者凡退に抑えた橋本は5回、一死後杉江文二に左前打を許し木村孝平の遊ゴロをショート中村が失して一死一二塁、石原繁三の右飛で二走杉江がタッチアップから三塁を狙うがライト中島喬からの好返球にタッチアウト。6回も一死後山田に左前打を許し、玉腰は三飛に打ち取るが木下に四球を与えて二死一二塁、しかしここも踏ん張って富松を一ゴロに打ち取る。
7回以降を三者凡退に抑えた橋本正吾は4安打1四球1三振で今季初完封、2勝目をあげる。三者凡退6回という内容の濃いピッチングであった。橋本は今季を限りにプロの世界を去ることとなり、この試合が通算5完封の最後の完封であった。戦争の時代を生き抜き、戦後は昭和21年の都市対抗に広島鯉城園のピッチャーとして出場して、1回戦で優勝した大日本土木に敗れた。橋本は藤村冨美男と同学年で呉港中学では同僚であったはずだが、昭和9年の夏の甲子園優勝メンバーには橋本の名は認められない。
*昭和21年都市対抗に出場した広島鯉園城ナイン。橋本正吾が先発した。都市対抗野球大会60年史より。
*昭和9年夏の甲子園優勝時の呉港中学ナイン。橋本正吾の名前は見られない。全国高等学校野球選手権大会50年史より。
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