7月10日 (金) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 2 2 朝日 20勝25敗2分 0.444 林安夫
0 0 0 0 2 0 0 1 X 3 阪急 24勝19敗2分 0.558 笠松実 森弘太郎
勝利投手 笠松実 8勝6敗
敗戦投手 林安夫 11勝11敗
セーブ 森弘太郎 2
二塁打 (急)山下好一
勝利打点 山下好一 5
猛打賞 (朝)早川平一 1 (急)池田久之 1
早川平一と池田久之が猛打賞
阪急は4回まで毎回安打で毎回スコアリングポジションに走者を進めてきたが無得点。初回は黒田健吾の左前打と山下好一の二ゴロ失で二死一二塁とするが森田定雄は三ゴロ。2回も池田久之の右前打と笠松実の四球で二死一二塁とするがフランク山田伝は三ゴロ。3回は先頭の上田藤夫が左前打で出塁するが黒田健吾の遊飛に戻れずゲッツー、流行りの「打走法」であったかもしれない。直後に山下好一が左中間に二塁打を放ち、森田が四球を選んで3イニング連続二死一二塁とするが中島喬は遊ゴロに倒れる。4回も池田が左前打、中村栄の二ゴロでランナーが入れ替わり、笠松の三ゴロの間に中村が二塁に進むがキャッチャー伊勢川真澄からの牽制に刺されてスリーアウトチェンジ。
押され気味の朝日は5回、先頭の早川平一が中前打を放って出塁、林安夫は左飛、酒沢政夫は三振に倒れるが、室脇正信が四球を選んで二死一二塁、トップに返り坪内道則が一二塁間に快打を放つが一走室脇に当たって守備妨害でスリーアウトチェンジ、坪内の記録は内野安打となる。
阪急は5回裏、先頭の山田がストレートの四球で出塁、上田の一塁線バントが内野安打となり、黒田の三塁線バントも内野安打となって無死満塁、山下好一の二遊間内野安打で二者還り2点を先制する。
朝日は6回、五味芳夫、鬼頭政一の連打で無死一二塁とするが伊勢川は三邪飛、広田修三は三振、早川は左飛に倒れて無得点。7回、二死後室脇正信が四球で出塁すると二盗に成功、しかしトップに返り坪内は一邪飛に倒れる。8回も先頭の五味が右前打で出塁するが鬼頭の三ゴロで五味は二封、伊勢川は二ゴロ、広田は遊飛に倒れてここまで無得点。
阪急は8回裏、森田、中島が連続ヒット、池田も猛打賞となる3安打目を中前に放って無死満塁、中村は浅い中飛に倒れるが、笠松の遊ゴロの間に三走森田が還って貴重な追加点を入れる。
朝日は9回、先頭の早川が猛打賞となる3安打目を中前に放つと代走に斉藤忠二を起用、林に代わる代打森恒雄が中前打、酒沢に代わる代打浅原直人は三振に倒れるが、室脇に代わる代打岩田次男が左前打を放って一死満塁、岩田には代走景浦賢一が起用される。トップに返り坪内が左前にタイムリーを放ち1-3としてなお一死満塁、試合は風雲急を告げてきた。阪急ベンチはここで先発の笠松をあきらめて森弘太郎を投入するが、森は急仕上げであったようで五味にストレートの押出し四球を与えて2-3と1点差、阪急はキャッチャーを池田から日比野武に交代する。鬼頭政一はツーナッシングからの3球目にバットを出して右翼への飛球、捕球したライト中島喬はホームに返球、ピッチャー森が中継してキャッチャー日比野に送球、この時の三走景浦の動きは謎である。記録は「9-1-2-5」でタッチアウト、ダブルプレーが記録されて試合終了となった。景浦賢一はタッチアップからスタートを切り、思い直して三塁に戻ろうとしたが間に合わなかったか、キャッチャー日比野からサード黒田に送球されて万事休した。
敗れはしたものの朝日の粘りは見応えがあった。試合経過でも分かるとおり、この試合では竹内愛一監督は走者が出ても安易な送りバントを用いず強攻策に徹している。この姿勢がチームに浸透して9回の粘りにつながったと言える。朝日が竹内愛一監督時代、この戦力で好成績をあげた要因が、この試合に見て取れる。
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