7月10日 (金) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
3 0 1 0 0 0 0 0 1 5 黒鷲 10勝33敗3分 0.233 石原繁三
0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 阪神 25勝22敗2分 0.532 三輪八郎 藤村隆男 木下勇 渡辺誠太郎
勝利投手 石原繁三 7勝14敗
敗戦投手 三輪八郎 1勝2敗
二塁打 (黒)富松
勝利打点 木下政文 4
2本の犠飛
黒鷲は初回、一死後谷義夫がストレートの四球で出塁してワイルドピッチで二進、玉腰忠義が左前打から二盗を決めて一死二三塁、木下政文の左犠飛で1点を先制、富松信彦がツーナッシングと追い込まれながら粘って四球を選び二死満塁、小松原博喜がセンター右にタイムリーを放って2-0、杉江文二の内野安打で1点を追加してこの回3点を先制して試合の主導権を握る。阪神は先発の三輪八郎を下げて藤村隆男が登板する。
黒鷲は3回、先頭の玉腰がピッチャー強襲ヒット、木下がストレートの四球を選んで無死一二塁、阪神ベンチはここで二番手の藤村から三番手の木下勇にスイッチ、しかし富松が右前打を放って無死満塁、小松原の左犠飛で4-0と突き放す。
黒鷲先発の石原繁三に6回まで2安打に抑えられてきた阪神は7回、一死後カイザー田中義雄が左前打で出塁、土井垣武が三塁に内野安打、サード玉腰が無理な体勢から二塁に送球するが悪送球となり二塁に進んでいた田中は三進して一死一三塁、藤井勇の左犠飛で1点を返す。
阪神は9回から四番手として渡辺誠太郎がマウンドに上がる。
しかし黒鷲は9回、山田潔が左前打、渡辺絢吾が三塁に内野安打で続いて無死一二塁、玉腰は二飛に倒れ、木下政文の遊ゴロで渡辺が二封されて二死一三塁、ここでダブルスチールを決めて5-1とダメ押す。
石原繁三は5安打3四球2三振1失点、自責点ゼロの完投で7勝目をマークする。
黒鷲は9回に三走山田潔、一走木下政文の場面でダブルスチールを成功させて山田は本盗を記録した。ピッチャー渡辺誠太郎、キャッチャー田中義雄であったが、黒鷲は7月2日の阪神7回戦でも玉腰忠義が単独ホームスチールを決めており、この時も渡辺-田中のバッテリーであった。
黒鷲は初回の木下政文、3回の小松原博喜と2本の犠牲フライで効果的に得点を重ねた。今季ここまで全チームで50本強の犠牲フライが記録されているが、黒鷲はこの2本でチームの犠飛数はようやく4個となったのみである。下位に低迷している原因が犠飛数の少なさに表れている、と言うより、無死又は一死で三塁に走者を進める機会が少ないことが原因でしょう。因み当時は公式記録としては「犠牲フライ」は記録されておらず凡退扱いとなっており、当ブログが独自に集計しているものです。
木下政文は初回の犠飛で勝利打点も記録した。5回の第3打席ではファウル7つという粘りも見せている。この時は「1-6-3」の遊ゴロ、すなわちピッチャーを強襲したがショート野口昇がバックアップして一塁にアウトとなった。このところキャッチャーを務める木下政文は9回の守備で負傷退場して鈴木秀雄と交代した。カイザー田中義雄の打席で初球ファウルの場面で交代しているので、ファウルチップを受けて負傷したものと考えられる。翌11日の朝日戦以降も四番キャッチャーで出続けますので大したことはなかったようです。
*5回の第3打席で木下政文が7球ファウルで粘った場面。「△」がファウルを表します。
0 件のコメント:
コメントを投稿