2014年2月18日火曜日

16年 阪神vs名古屋 8回戦


7月29日 (火) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 2 0 0 0 0 2 阪神     23勝22敗 0.511 藤村隆男 若林忠志 三輪八郎
0 0 0 0 0 0 6 0 X 6 名古屋 21勝24敗 0.467 西沢道夫
 
勝利投手 西沢道夫 3勝8敗
敗戦投手 若林忠志 9勝8敗

二塁打 (神)松木、若林 (名)服部

勝利打点 服部受弘 3


桝嘉一、真骨頂の4四球

 阪神は5回、先頭の野口昇が四球を選んで出塁、若林忠志の右中間二塁打で野口が還り1点を先制、更に若林が三盗に成功、森国五郎は投ゴロに倒れるが、トップに返り宮崎剛が左前にタイムリーを放って2-0とする。

 阪神先発の藤村隆男は3回まで無失点ではあったが3四球と安定せず、4回から若林忠志が二番手のマウンドに上がる。

 6回まで無得点の名古屋は7回、一死後桝嘉一が右前打で出塁、岩本章に代わる代打牧常一の遊ゴロをショート皆川定之がエラー、若林としては得意のシンカーで狙い通り併殺に打ち取る予定であったところ名手皆川の失策によりリズムが狂ったようだ。大沢清は四球で一死満塁、吉田猪佐喜のピッチャー強襲ヒットで二者還り2-2の同点、一走大沢も三塁に進んで一死一三塁、吉田が二盗を決めて一死二三塁、服部受弘が左前に2点タイムリーを放って4-2、芳賀直一は中飛に倒れるが石丸進一が中前打を放って二死一二塁、西沢道夫の三ゴロをサード野口が一塁に悪送球して二死満塁、木村進一が押出し四球を選んで5-2、トップに返り桝も押出し四球を選んで6-2として試合を決める。

 西沢道夫は5安打4四球4三振の完投で3勝目をあげる。若林忠志は3回3分の2を投げて7四球6失点と乱れた。自責点は2であったが。


 名古屋のトップバッター桝嘉一が5打席1打数1安打4四球と出塁率10割を記録した。筆者は、「出塁率-打率」を、如何にヒット以外で出塁するかを見る指標として小学校時代から重視してきました。高校、大学時代は三流ではありましたがプレイヤーの端くれに名を連ねて「出塁率-打率」が1割を超えることを目標にしていました。時代が移り、セイバーメトリクスの時代となって「出塁率-打率」は「IsoD」(Isolated Discipline)と呼ばれる指標として重視されるようになりました。桝嘉一のプロでの通算打率は2割3分4厘で通算出塁率は3割7分0厘、IsoDは0.136となり、四球が多かった戦前でも突出した記録です。桝嘉一はバッティング技術においても定評がある上に選球眼が良いことから突出したIsoDを記録しました。筆者の東京六大学準硬式野球リーグ戦での通算記録は200打数37安打23四死球で打率1割8分5厘、出塁率2割6分9厘でIsoDは0.084。目標としていた0.100には足りませんでしたが、打率の低い三流プレイヤーはヒット以外の出塁を多くする工夫をしなければ試合に使ってもらえません。









                    *西沢道夫は5安打完投で3勝目をあげる。











          *桝嘉一が4四球を記録した名古屋打線。








 

0 件のコメント:

コメントを投稿