2010年4月4日日曜日

12年春 ジャイアンツv阪急 2回戦

4月5日(月)上井草

1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 0 0 0 0 1 0 0 0 2  ジャイアンツ 3勝1敗  0.750  スタルヒン-前川八郎
1 0 2 0 0 0 0 1 X 4  阪急      3勝1敗  0.750  石田光彦

勝利投手 石田光彦  2勝0敗

敗戦投手 スタルヒン 0勝1敗

二塁打 (ジ)水原 (阪)山下好、山下実
三塁打 (阪)山下実 

阪急、打線がつながり快勝 
 ジャイアンツは初回、水原茂が右中間三塁打、中島治康が左前にライナーで運び先制。その裏阪急は、西村正夫が左翼線に痛打、山田伝の遊ゴロで二進、山下好一の一塁線二塁打で同点。更に3回、西村四球後山田投前送りバント、ここで山下実が右中間三塁打で2-1、上田藤夫が一塁線を破り3-1。ジャイアンツは6回、中島三遊間、伊藤健太郎三塁線を破り一二塁、ここでショート上田藤夫がスルスルと二塁に入り石田が振り向きざま牽制、中島戻れず一死一塁。永澤富士雄が一二塁間を破り一三塁、内堀保が右前に痛打し1点差に追い上げる。しかし阪急は8回、右翼線二塁打の山下実を黒田健吾が左前タイムリーで還し4-2と突き放す。
 この日の阪急打線は上田、黒田がタイムリーを放ち上位打線からのつながりを見せジャイアンツに快勝。一方ジャイアンツは11残塁の拙攻で今季初黒星。十字架投法石田光彦は12安打を許すも要所を締めて完投で2勝目。トップの西村正夫は4打席3打数3安打1四球2得点の活躍。両チーム無失策と守備面は引き締まった試合であった。
 ここまで4試合で山下実は14打数8安打6得点4打点、本塁打1三塁打1二塁打3、山下好一は16打数8安打6得点4打点、二塁打2と絶好調。三、四番が共に6得点で数字だけ見ると下位打線までつながっているかに見えるが、実の4得点と好一の6得点は大東京との2連戦(14点、17点と大量得点)のものでジャイアンツとの2連戦では好一の得点は0であり鵜呑みにはできない。優勝候補のジャイアンツとタイガースは共に上位から下位まで切れ目のない打線、2強の対抗馬と目される阪急は打線のつながりが鍵となると考えられる。
 クリーンナップは打点を重視すべきで得点を論じるのは無意味ではと訝る向きもあるかと思いますので、イチローとプホルスの例で検証してみましょう。共にメジャーデビューは2001年で実働9年。イチローはほぼ全試合トップを打ち言わずもがなの9年連続200安打で通算2,030安打で973得点。一方主に三番を打つセントルイス・カージナルスのアルバート・プホルスは9年連続3割30本塁打100打点ばかりが喧伝されていますが、私が評価しているのは僅か(もちろんイチローの安打数と比較してですが)1,717安打で1,071の得点をあげている点です。いかにシアトル・マリナーズの打線につながりがなく、毎年のようにプホルスの後ろを打つ四番、五番が目まぐるしく入れ替わっているにもかかわらず(今後は長期契約に成功したので当分の間四番はマット・ホリデーで固定できると思いますが)いかにセントルイス・カージナルスの打線がつながっているかを如実に表しています。因みにイチローはアメリカン・リーグで得点王になったことがありませんが、プホルスはナショナル・リーグで4回得点王に輝いています(得点王は正式なタイトルではありませんが、アルバート・プホルスがカール・ヤストレムスキー以来の三冠王となる際は(間違いなく獲るでしょう)得点王と併せて四冠を獲ってもらいたいと願っております。)。シアトル・マリナーズは2001年こそアメリカン・リーグ西地区を制しましたがその後は下位を低迷(と言うより最下位争いの常連)していますが、セントルイス・カージナルスは2006年のワールドシリーズ制覇を含め常にナショナル・リーグ中地区で優勝あるいは優勝争いを続けています。

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