2014年3月30日日曜日

16年 巨人vs阪急 8回戦


8月16日 (土) 甲子園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15  計
0 0 0 0 0 2 0 0 0  0   0   0   0   0   0   2 巨人 36勝13敗1分 0.735 中尾輝三
0 0 0 0 0 0 2 0 0  0   0   0   0   0   0   2 阪急 33勝20敗1分 0.623 笠松実 森弘太郎

二塁打 (巨)白石 2 (急)上田
三塁打 (巨)川上

勝利打点 なし


今季初の引分け

 第一試合の阪神対大洋戦が1時間57分かかった関係で第二試合は3時半試合開始。

 巨人は6回、二死後川上哲治が右中間に三塁打、中島治康が四球から二盗を決めて二死二三塁、吉原正喜が左前に2点タイムリーを放って2-0とする。

 阪急は7回、先頭の西村正夫が左翼線にヒット、フランク山田伝が四球を選んで無死一二塁、上田藤夫が送って一死二三塁、黒田健吾の遊ゴロの間に三走西村が還って1-2、中島喬が中前に同点タイムリーを放って2-2と追い付く。

 巨人は8回、先頭の千葉茂が四球で出塁、川上も四球を選んで無死一二塁、阪急ベンチはここで先発の笠松実から森弘太郎にスイッチ、中島治康は左飛、吉原は三ゴロ、平山菊二は遊ゴロに倒れて勝ち越しのチャンスを逃す。

 巨人は13回表、先頭の平山が右前打で出塁、呉波とのバントエンドランが決まって一死三塁、しかし中尾輝三は浅い中飛、白石敏男は三振に倒れて無得点。

 阪急は13回裏、伊東甚吉が投前にセーフティバント、中尾の一塁送球が悪送球となって伊東は一気に三塁に進む。巨人ベンチは満塁策をとり森弘太郎と西村が歩かされて無死満塁、山田の遊ゴロはショート白石のバックホームで三走伊東は本封、上田は浅い中飛に倒れて二死満塁、続く黒田のカウントはスリーボールとなったが中尾が踏ん張って黒田は一邪飛に倒れる。


 その後も両軍決め手を欠き、3時間12分を経過して午後6時42分、延長15回日没再試合となった。今季初の引分け試合である。

 中尾輝三は15回を完投して9安打10四球8三振2失点。阪急先発の笠松実は7回3分の0で4安打7四球1死球1三振2失点、二番手の森弘太郎は8イニングを投げて6安打3四球3三振無失点であった。

 巨人は10安打10四球1死球、三者凡退は1回だけで毎回のように走者を出し続けたが3併殺を喫し15残塁であった。阪急は9安打10四球、三者凡退は4回で17残塁を記録した。


 生き残りを賭けるプロ野球は敵性スポーツと見做す軍部と巧みに付き合って生き延びていく。その一つとして今季から引分けを廃止した。試合の決着を付けるまでやり通して敢闘精神を見せるためである。アマチュア野球はこの柔軟性を欠き、高校野球、大学野球、都市対抗野球と中止を余儀なくされるが、プロ野球は昭和19年まで生き延びていくこととなる。この試合の再試合は9回戦として8月25日に行われる。









 

0 件のコメント:

コメントを投稿