2014年3月23日日曜日

16年 大洋vs黒鷲 8回戦


8月11日 (月) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 0 0 1 3 1 6 大洋 31勝18敗 0.633 三富恒雄 中山正嘉
0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 黒鷲 15勝34敗 0.306 石原繁三 中河美芳

勝利投手 中山正嘉 1勝0敗
敗戦投手 石原繁三 1勝4敗

二塁打 (大)濃人、山川 2、織辺 (黒)木下

勝利打点 濃人渉 3

猛打賞 (大)石井豊 1、織辺由三 1

ファインプレー賞 (黒)山田潔 5


中山正嘉、今季初登板

 大洋は初回、中村信一、森田実が連続四球、濃人渉の三塁線バントが内野安打となって無死満塁、しかし四番野口二郎は三振、山川喜作の遊ゴロが黒鷲内野陣の併殺網に掛かって無得点。

 大洋は3回、一死後中村が四球で出塁、森田の遊ゴロでランナーが入れ替わり、濃人の左中間二塁打で二死二三塁、野口は歩かされて二死満塁、山川は一邪飛に倒れてこの回も無得点。

 黒鷲も1回、2回とヒットの走者を出すが2回は一死一塁で清家忠太郎の投ゴロがピッチャー三富恒雄からセカンド中村信一、ファースト石井豊と渡ってダブルプレー。

 大洋は4回、先頭の石井が左翼線にヒット、柴田多摩男が送って一死二塁、三富の三ゴロの間に石井は三進、織辺由三の三塁内野安打で石井が還り1点を先制する。

 黒鷲は4回裏、二死後富松信彦が四球で出塁、木下政文の左中間二塁打で富松が還り1-1の同点とする。

 大洋は6回から先発の三富に代えて今季初登板となる中山正嘉をマウンドに送り込む。

 大洋は7回、先頭の織辺が中前打で出塁、黒鷲ベンチはここで先発の石原から中河美芳にスイッチ、トップに返り中村が送って一死二塁、森田が左前打を放って一死一三塁、濃人の中犠飛で2-1と勝ち越す。

 大洋は8回、山川が右中間に二塁打、しかしキャッチャー清家からの牽制球にタッチアウト、石井が中前打を放って一死一塁と“リ・スタート”、柴田は二飛に倒れるが中山が四球を選んで二死一二塁、織辺が左中間に二塁打を放って3-1、中村に代わる代打苅田久徳が左翼線に2点タイムリーを放って5-1と突き放す。苅田は9日の名古屋戦からスタメンを外れセカンドを法政の後輩となる中村信一に譲っているが、昨日の阪急戦でも9回二死で代打に出て三塁打を放っている。

 大洋は9回、先頭の山川が左中間に二打席連続二塁打、石井が左前にタイムリーを放って6-1とダメ押す。


 故障のため今季初登板となった中山正嘉は4イニングを投げて1安打2四球無三振無失点の好投で1勝目をあげる。昭和14年に25勝、15年にも18勝をあげた中山の戦前の勝利はこれが最後となり、中山が次に勝利投手を記録するのは9年後の昭和25年、広島カープの創設初年度まで待つこととなる。大洋は中山抜きでもこれだけ好調なだけに、中山が順調で野口二郎、浅岡三郎との三本柱が組めていたら巨人の独走を阻止したのではないでしょうか。



               *中山正嘉は今季初登板で好リリーフ、戦前最後の勝利投手となた。









 

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