8月18日 (月) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 計
0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 3 4 巨人 37勝13敗2分 0.740 多田文久三 中尾輝三
0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1 阪神 27勝28敗 0.491 三輪八郎 藤村隆男
勝利投手 中尾輝三 13勝5敗
敗戦投手 藤村隆男 7勝7敗
二塁打 (巨)水原 (神)御園生、皆川
三塁打 (神)宮崎
勝利打点 吉原正喜 3
代役・多田文久三が好投
須田博が肋膜炎のため戦列を離れている巨人は中尾輝三と澤村栄治で回しているが澤村は10日の阪神戦で延長16回、昨日の大洋戦で18回を共に完投、中尾は一昨日延長15回を完投しており、本日は多田文久三がプロ入り2度目の先発。ショートの白石敏男がこの日から欠場して一番ショートに筒井修が入る。
巨人は初回、一死後水原茂が四球で出塁するがピッチャー三輪八郎の牽制に釣り出され、「1-3-6-3-4-1」と粘るがタッチアウト、千葉茂も四球を選ぶが川上哲治は二ゴロに倒れてスリーアウトチェンジ。
巨人は2回、一死後吉原正喜が遊失に生き、平山菊二の三ゴロでランナーが入れ替わり、呉波の右前打で二死一二塁、しかし多田が一邪飛に倒れて無得点。
巨人は3回、先頭の筒井が四球で出塁すると二盗に成功、水原の二ゴロで筒井は三進、千葉は投ゴロに終わるが川上哲治が右前にタイムリーを放って1点を先制する。
巨人先発の多田文久三は予想外の好投を見せて4回まで阪神打線を無安打に抑える。5回、先頭の御園生崇男に初ヒットとなる内野安打を許し野口昇の犠打で一死二塁とするが三輪を三飛、森国五郎を二ゴロに打ち取る。6回は一死後皆川定之に右中間二塁打を打たれるがここも後続を抑え、7回も先頭の御園生に左翼線二塁打を許すが野口の投ゴロで御園生を三塁に刺し、藤村隆男に中前打を許すが森を二ゴロ併殺に打ち取る。
阪神は8回、先頭の宮崎剛が右中間に三塁打、皆川が中前に同点タイムリーを放って1-1と追い付く。3イニング連続の長打をようやく生かした。巨人ベンチはここで好投の多田に代えて中尾輝三をマウンドに送る。中尾はカイザー田中義雄を遊ゴロ併殺に仕留め、松下繁二も投ゴロに抑える。
阪神は6回から三輪八郎をリリーフした藤村隆男が巨人打線を無得点に抑え、中尾も力投を見せて延長戦に突入する。
巨人は11回、一死後千葉が四球を選んで二盗に成功、川上も四球で一死一二塁、林清一の右前打で一死満塁、吉原が中前に決勝タイムリーを放って2-1と勝越し、平山が中前に追撃の2点タイムリーを放って4-1として試合を決める。
4イニングをリリーフした中尾輝三は無安打2四球4三振無失点の好リリーフを見せて13勝目をあげる。
多田文久三は7回3分の0を6安打3四球3三振1失点の好投を見せ、後が無くなった巨人のピンチを救った。巨人は昭和14年秋季以降16年春季まで5期連続優勝を続けているが、この試合を含めて夏季シリーズの残り8試合に全勝してようやく阪急と同率優勝となる瀬戸際に立たされている。昭和14年から1シーズン制が導入されていますが、実際はシーズンを春季、夏季、秋季の3季に分けてそれぞれ優勝と首位打者を表彰していますのでお間違いなく。なお、当ブログが表示している各球団の成績はシーズン通算成績です。
*巨人のピンチを救った多田文久三の好投を伝えるスコアカード。
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