2014年4月20日日曜日

16年 黒鷲vs阪神 9回戦


9月20日 (土) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 3 0 0 0 0 0 0  3 黒鷲 18勝39敗 0.316 畑福俊英
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 阪神 27勝30敗 0.474 三輪八郎 藤村隆男

勝利投手 畑福俊英 5勝9敗
敗戦投手 三輪八郎 2勝6敗

二塁打 (神)御園生
三塁打 (黒)富松

勝利打点 中河美芳 3

猛打賞 富松信彦 3


投手の基本

 黒鷲は3回、二死後宗宮房之助の三ゴロをサード玉腰忠義が四球を選んで二死一二塁、中河美芳が中前にタイムリーを放って1点を先制、富松信彦が右中間に三塁打を放って二者還り3-0とする。

 阪神は4回から先発の三輪八郎に代えて藤村隆男をマウンドに送り込み、藤村は9回までの6イニングを5安打3四球2三振無失点に抑える。しかし阪神打線は黒鷲先発の畑福俊英から得点を奪うことはできなかった。


 畑福は7安打無四球5三振で今季3度目の完封、5勝目をあげる。三者凡退は初回と9回の二度のみで、毎回のように走者を出したが無失点に抑えた理由は2点あげることができる。

 一つ目は四球を出さなかったことでこれは誰にでも分かるでしょう。二つ目はイニングの最初の打者を抑えた点にある。2回は御園生崇男に二塁打を打たれが二死後のことであった。3回は宮崎剛、皆川定之にこの日唯一の連打を許したがこれも二死後のことであった。6回はショートとセカンドの連失で2人の走者を出したがこれも二死後のこと、5回、7回、8回とヒットを許すが先頭打者は抑えている。唯一先頭打者を出したのは4回、先頭の土井垣武に右前打を打たれたが松下繁二を中飛、御園生を捕邪飛、野口昇を遊飛に抑えた。

 四球を出さないこと、イニングの最初の打者を抑えること、投手として至極当然の基本を守って畑福俊英は戦場から復帰後3度目の完封勝利を飾った。畑福は昭和12年春、12秋、兵役を挟んで昭和16年、更に17年、18年と「5シーズン連続完封勝利3つ」の記録を達成することとなる。


 専大出身の畑福俊英は戦後、専大松戸(専修大学松戸高等学校)野球部の監督に就任するが、自らが実践した投手の基本を後輩に教え込んだのでしょう。専大松戸の歴代の投手には、畑福の教えが伝統として伝えられていった。その教えが開花したのが2014年です。2011年日ハム6位指名の上沢直之(専大松戸)は、3シーズン目となる今季、4月2日にプロ入り初登板を初勝利で飾ると3試合で3連勝、初登板から3戦3勝はチームの日本人投手としては1952年の“怪童”尾崎行雄以来のこととなる。現在のところ、パ・リーグ新人王最有力候補であることは言うまでもありません。

 松戸一中から専大松戸に進んだ上沢が新人王となれば、東葛地域には久々の朗報となります。松戸六中出身の小保方博士が「ノーベル賞級の大発見」と伝わった時は地元も盛り上がりましたが、その後の盛り下がりようは各種報道のとおりです(笑)。





*畑福俊英は阪神打線に7安打を許したが要所を締めて今季3度目の完封、5勝目をあげる。















*畑福俊英に抑えられた阪神打線。先頭打者が出塁したのは4回だけであった。














 

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