2019年11月11日月曜日

21年 パシフィックvsグレートリング 3回戦


5月26日 (日) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 2 2 0 0 1 2 7 0 パ軍 8勝10敗1分 0.444(後に訂正)真田重蔵 
0 0 2 0 0 0 1 0 1 4 9 グ軍 7勝8敗 0.467(後に訂正)松川博爾 清水秀雄 

真田重蔵 4勝3敗(後に訂正)
清水秀雄 3勝2敗(後に訂正)

二塁打 (パ)真田、藤井、森下2 (グ)清水
本塁打 (パ)藤井 1号、森下 1号

勝利打点 (パ)藤井勇 1(後に訂正)

猛打賞 (パ)森下重好 3


藤井、森下が連続本塁打

 本日は西宮で2試合のみ。第1試合は真田と松川の先発で午後1時2分、金政主審の右手が上がりプレイボール。

 パ軍は白石敏男の出場は見合わせたが、藤井勇は四番ライトで起用した。


 グ軍は戦列に加わったばかりの河西俊雄が欠場。前日の試合で内野安打の際に代走を出されており、足を痛めた可能性がある。二番には河西に代わってこのところ当たっている筒井敬三が起用された。


 パ軍は初回、先頭の富松が中前打で出塁するが、続く辻井の右飛に富松が飛び出しており「9-3」と渡ってダブルプレー。


 グ軍は2回裏、一死後岡村の当たりはニゴロ、これをセカンド小島がエラー、堀井の右前打で岡村は三塁に進み、堀井が二盗を決めて一死二三塁、しかし別所の投ゴロで三走岡村がホームに突っ込むが三本間に挟まれ「1-5」と渡ってタッチアウト、二走堀井は当然三塁に進んだが、打者走者の別所は一塁止まりで二死一三塁、別所はファーストで出場しているので全力疾走の必要があるが、グ軍の機動力野球も別所にまでは求められていなかったか、続く松川は投ゴロに倒れて無得点。


 グ軍は3回裏、一死後安井が四球で歩くと二盗に成功、筒井も四球を選んで一二塁、木村のニゴロで筒井は二封、木村が二盗を決めて二死二三塁、ここで山本が左前に先制の2点タイムリーを放ち2-0とする。山本もバックホームの間に二塁に進み、キャッチャー伊勢川の送球ミスの間に三塁に進む。山本一人監督自ら機動力野球を率先している。続く岡村は三振に倒れてこの回2点止まり。


 パ軍は4回表、二死後、伊勢川、松井、平野が3連続四球、グ軍は突然コントロールの乱れた松川に代えて清水秀雄をマウンドに送るが、真田がライトに同点二塁打を放ち2-2と追い付く。


 パ軍は5回表、先頭の辻井が中前打から二盗に成功、小島は三振に倒れるが、藤井が中越えに二塁打を放ち3-2、森下も中越えに二塁打を放って4-2とリードする。


 グ軍は7回裏、先頭の清水がライト線に二塁打、宮崎の遊ゴロの間に清水は三進、トップに返り安井の中犠飛で3-4と1点差に迫る。


 パ軍は8回表、先頭の森下が左越えに2打席連続二塁打、伊勢川が送って一死三塁、松井の遊ゴロで三走森下がホームに突っ込み、この回からショートに入った宮崎がバックホームするがセーフ、野選が記録されて5-3と突き放す。


 パ軍は9回表、二死後藤井がセンター左後方に戦後初ホームラン、続く森下が中越えにプロ入り初ホームラン、二者連続本塁打で7-3とダメ押す。


 グ軍は9回裏、先頭の堀井が四球で出塁、別所の遊ゴロをショート松井がエラーして無死一三塁、清水の中犠飛で4-7、続く宮崎が中前打を放って一死一二塁、しかしトップに返り安井の当たりはレフトライナー、筒井は遊ゴロに倒れて反撃もここまで。


 真田重蔵は6安打4四球2三振の完投で4勝目をあげる。


 この試合は後に没収試合となり、パシフィックの放棄試合が宣告されて9対0でグレートリングの勝利に訂正されることとなる。ここまで4試合の没収試合については、個人記録はそのまま生きるが、この試合の勝利投手真田重蔵、敗戦投手清水秀雄だけは公式記録から除外される。当ブログが独自に集計している藤井勇の勝利打点も、裁定が出た時点で取り消します。


 なお、「日本プロ野球記録大全集」では、この試合の得点は「7対3」となっている。グ軍は7回裏に「1得点」を記録しているが、スコアカードには「0」と記載ミスがあり、「日本プロ野球記録大全集」は機械的にスコアカードを読み込んでいるだけなので、こういうミスが起こる。当ブログの実況中継だけが、「史実」を伝えている。


*2者連続本塁打を記録した藤井勇と森下重好の直筆サインカード。
藤井のカードには「太陽」と書かれているが、ユニフォームからすると昭和24年「大陽ロビンス」時代のもの。
森下のカードには「大陽ロビンス」と書かれているが肩のマークから昭和22年「太陽ロビンス」か昭和23年「大陽ロビンス」時代のもの。
(綱島理友著「日本プロ野球ユニフォーム大図鑑」参照)



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