2019年11月3日日曜日

21年 巨人vs阪急 3回戦


5月23日 (木) 西宮 

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計 
0 0 0 0 0 4 1 0 0 5 巨人 7勝7敗 0.500 近藤貞雄 
0 0 0 1 0 0 3 0 0 4 阪急 11勝4敗 0.733 笠松実 野口二郎 

勝利投手 近藤貞雄 3勝2敗
敗戦投手 笠松実    3勝2敗 

二塁打 (巨)呉 (急)青田2、三木
三塁打 (巨)山川

勝利打点 (巨)多田文久三 2

猛打賞 (急)青田昇 5


林清一が殊勲打

 第5節の初日は後楽園で1試合と西宮で2試合。西宮の第1試合は近藤、笠松の先発で午後1時丁度、金政主審の右手が上がりプレイボール。

 巨人打線は笠松に苦手意識があるのか、前半は無得点が続く。初回、先頭の呉新亨が左前に引っ張って出塁するが、山川は遊ゴロ、千葉は三ゴロ、黒沢は投ゴロに倒れて無得点。戦前から苦手にしている笠松のシュートに手こずっているようだ。


 一転して2回は多田が中飛、林も中飛、諏訪は三飛と凡飛の繰り返し。3回は近藤が三振、山田潔は三ゴロ、呉が左飛と翻弄された。


 阪急打線も3回まで近藤に抑えられてきたが4回裏、先頭の青田がレフト線に二塁打、一死後三木が左中間に二塁打を放ち1点を先制する。


 5回まで笠松に2安打に抑え込まれてきた巨人は6回、ようやく笠松をとらえる。


 巨人は6回表、先頭の山田潔が四球を選んで出塁、トップに返り呉がレフト線に二塁打を放って二三塁、山川は浅い右飛に倒れるが、千葉はストレートの四球で一死満塁、黒沢が押出し四球を選んで1-1の同点、多田の左犠飛で2-1と逆転、二走千葉と一走黒沢もバックホームの間にタッチアップから進塁して二死二三塁、ここで林が左前に2点タイムリーを放ち4-1と突き放す。


 巨人は7回表、二死後呉が四球を選んで出塁、山川が右越えに三塁打を放ち呉が還って5-1とリードを広げる。


 阪急は7回裏、先頭の下社がレフト線にヒット、坂田はストレートの四球で無死一二塁、笠松に代わる代打野口二郎の三ゴロをサード山川が一塁に悪送球して無死満塁、ここで開幕からいい働きを見せている九番尾西がライト線にタイムリーを放って2-5、なおも無死満塁が続き、トップに返り山田伝の遊ゴロをショート山田潔がバックホームするがセーフ、野選が記録されて3-5、なおも無死満塁が続いて上田は遊ゴロ、ショート山田潔は二塁ベースカバーのセカンド千葉に送球して一走山田伝は二封、この間に三走野口二郎は生還して4-5と1点差、この時三塁に進んだ二走尾西がホームを狙って突っ込んだが、これを見た千葉は一塁に転送せずにホームに送球して尾西はタッチアウト、二死一塁となって青田がレフト線に二塁打を放ち二死二三塁と一打逆転のチャンス、しかし四番野口明は三ゴロに倒れて反撃もここまで。 


 阪急は笠松の代打に出た野口二郎がそのままマウンドに上がって8回、9回を無失点に抑える。


 阪急は8回裏、二死後坂田が四球を選んで出塁するが野口二郎は遊ゴロに倒れて無得点。


 近藤貞雄は9回の阪急の攻撃を三者凡退に退け、7安打3四球3三振の完投で3勝目をあげる。


 この試合の勝利打点は決勝犠飛の多田文久三に記録されるが、「真の殊勲打」はその直後に追撃の2点タイムリーを放った林清一の一打であった。林は19日のタイガース戦で手痛いミスをしたばかりだったが、まだまだ「ベテラン健在」ぶりを見せつけた。


 一方、阪急は開幕から活躍を続けてきた尾西の走塁ミスが響いた。「日本野球年鑑」には、「7回絶好の挽回機に尾西の悪走が祟って若い近藤を打ち崩す機会を自らの手で刈り取ってしまった」と書かれている。ここは尾西の奮起に期待したいところ。



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