2015年1月31日土曜日

17年 名古屋vs大洋 5回戦 その6


5月24日 (日) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 ・・・ 
0 1 1 0 0 0 0 0 2  0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0  ・・・名古屋 
0 0 0 0 0 2 2 0 0  0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0   0  ・・・大洋

二塁打 (名)古川、芳賀、野口正明 (大)浅岡
本塁打 (名)古川 3号


死闘は続く

 昭和12年以降のプロ野球ではこれまで昭和16年7月13日の阪神vs大洋戦と昭和17年4月12日の阪急vs大洋戦の「延長19回」が最長記録でしたがこの試合が塗り替えました。大洋は全ての試合に顔を出しています。

 この日後楽園球場に詰めかけた約5,000人の観客も、そろそろ中京商業vs明石中学戦の延長25回の記録を意識し始めてきた。


 名古屋は21回、先頭の野口正明がワンストライクからの2球目を投ゴロ、西沢は三球三振、芳賀直一はワンストライクからの2球目を二飛。野口二郎はこの回7球、完全に波に乗ってきた。

 大洋は21回裏、野口二郎がワンストライクからの2球目を二ゴロ、野口明の遊ゴロをショート木村進一がエラー、しかし村松長太郎が初球を遊ゴロ、「6-4-3」と転送されてダブルプレー。西沢はこの回6球、相変わらずストライクが先行している。

 名古屋は22回、先頭の石丸藤吉は4球目を三ゴロ、木村進一は三球三振、桝嘉一は5球目を投ゴロ。野口二郎はこの回12球、2イニング連続で三球三振を奪ったのである。

 大洋は22回裏、先頭の苅田久徳が4球目を中飛、佐藤武夫は3球目をサードライナー、織辺由三は2球目を打って遊ゴロ。西沢はこの回9球。

 名古屋は23回、先頭の飯塚誠が初球ファウルからの2球目を右飛、古川清蔵がツースリーから四球を選んで出塁、吉田猪佐喜は初球を叩いて右飛、野口正明の初球に古川がスタート切るが又もキャッチャー佐藤からの送球にタッチアウト、佐藤はこの日3つ目の補殺を記録した。野口二郎はこの回10球。
 大洋は23回裏、先頭の中村信一がワンスリーから四球を選んで出塁、濃人渉が初球を投前に送りバント、一死二塁とサヨナラのチャンスを迎えた。続く浅岡三郎はワンスリーから四球、ここは歩かせてもいい場面であるがストライクが先行していた西沢のピッチングに変化が見られる。しかし野口二郎はワンボールからの2球目を打ち上げて二飛、野口明もワンストライクからの2球目を二飛に倒れてこの回も無得点。西沢はこの回15球を要した。


 名古屋は24回、先頭の野口正明は初球を一邪飛、西沢がツーワンから放った右飛をライト浅岡が落球、しかし芳賀が2球目に打った二ゴロが苅田-濃人-野口明と渡ってダブルプレー。野口二郎はこの回7球。

 大洋は24回裏、先頭の村松がツーワンから一邪飛、苅田はツーツーからの5球目を中飛、佐藤は6球粘ったが三振。西沢はこの回も15球を要した。

 名古屋は25回、先頭の石丸藤吉が初球を投ゴロ、木村はツーワンからの4球目を右飛、桝がツーワンから二塁に内野安打、「真説日本野球史」には「右前打」と書かれているのでライトに抜けたかもしれない。しかし飯塚は初球を打って投ゴロ。野口二郎はこの回11球、累計の投球数は300球を超えて307球となった。

 大洋は25回裏、先頭の織辺は初球を投ゴロ、トップに返り中村はツーナッシングからの3球目を二ゴロ、濃人はツーツーからの5球目を三ゴロ。西沢はこの回9球、累計の投球数は282球となった。


 この時場内アナウンスがあった。

 「中京対明石の延長25回戦の日本記録を破り、次の回へ進みます。」


・・・その7に続く





 

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