2015年1月2日金曜日

17年 朝日vs巨人 4回戦


5月17日 (日) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 朝日 11勝17敗1分 0.393 福士勇
0 0 0 0 0 2 0 0 X 2 巨人 21勝8敗 0.724 広瀬習一

勝利投手 広瀬習一 9勝3敗
敗戦投手 福士勇     3勝2敗

二塁打 (巨)中島

勝利打点 中島治康 4


広瀬習一、8イニング連続三者凡退

 巨人は楠安夫が欠場して八番キャッチャーに隈部一郎が入った。楠は23日の後楽園球場の名古屋戦から復帰する。巨人は5月1日から関西遠征が続いており、川上哲治も白石敏男も1週間ほど休んで復帰している。3人揃ってこの時期に怪我で1週間欠場したとは考えにくい。この関西遠征を利用して熊本工業出身の川上は熊本に、広陵中学出身の白石は広島に、高松商業出身の楠は高松に帰郷して徴兵検査を受けたと考えるのが妥当でしょう。

 
 朝日は初回、トップの坪内道則は右飛、室脇正信は三振に倒れるが、鬼頭政一が中前打、鬼頭が二盗を決め、キャッチャー隈部の悪送球で三塁に進む。伊勢川真澄はワンスリーからファウルで5球粘って四球で出塁、伊勢川も二盗を決めて二死二三塁、しかし内藤幸三は三振に倒れてスリーアウトチェンジ。


 巨人先発の広瀬習一は2回以降、朝日打線を完璧に抑え込んで9回まで8イニング連続三者凡退を記録する。24個のアウトの内容は三振が3個、内野ゴロが8個、内野フライが4個(邪飛1個を含む)、外野フライが9個であった。

 5回まで呉波の内野安打1本に抑えられてきた巨人は6回、一死後広瀬が四球を選んで出塁、トップに返りこの日戦列に復帰した白石の遊ゴロをショート五味芳夫がエラーして一死一二塁、水原茂は三邪飛に倒れて二死一二塁、ここで中島治康がライト線に二塁打を放って二者を迎え入れ、2点を先制する。


 本日の広瀬にはこの2点の援護で十分であった。広瀬習一は1安打1四球5三振で今季4度目の完封、9勝目をあげる。4度の完封は黒鷲戦が2度、朝日戦が2度。巨人は上位チームは中尾輝三と須田博で回しており、広瀬は下位チーム中心のローテーションとなっているが、徐々に上位チームにも起用されていくことになる。なお、上田龍著「戦火に消えた幻のエース 巨人軍・広瀬習一の生涯」には「鬼頭政一に1安打を許したあと、与四球1と捕手・隈部一郎の失策による2走者を出しただけ」と書かれているがこれは間違いで、広瀬が出した走者はヒットの鬼頭政一と四球の伊勢川真澄だけ、鬼頭の二盗の際に隈部が悪送球して鬼頭が三進したものである。








*広瀬習一は1安打完封で9勝目をマークする。福士勇も巨人打線を2安打に抑えたが中島治康の一打に涙を呑んだ。












*広瀬習一は2回以降の8イニングを三者凡退に抑えた。












 

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