１６年 黒鷲vs南海 ９回戦

10月11日 （土） 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 黒鷲 24勝46敗 0.343 金子裕 中河美芳
2 0 0 2 0 0 0 0 X  4 南海 32勝37敗 0.464 石田光彦

勝利投手 石田光彦 5勝7敗
敗戦投手 金子裕     0勝3敗

二塁打　（南）村上、木村

勝利打点　村上一治　10


石田光彦、ウィニングボールをもぎ取る

　南海は初回、一死後国久松一が四球から二盗に成功、更にキャッチャー悪送球が加わり三進、岩本義行も四球を選んで一死一三塁、村上一治が右翼線に先制の2点タイムリー二塁打を放って2-0とする。

　南海は4回、先頭の村上が三失に生き、木村勉の左中間二塁打で無死二三塁、岡村俊昭の一ゴロで三走村上がホームを突くがファースト菅利雄からのバックホームにタッチアウト、しかし前田貞行が左前にタイムリーを放って3-0、石田光彦も左前タイムリーで続いて4-0とリードを広げる。

　自らのタイムリーでリードを広げた石田光彦が久々に快投を見せた。2回、3回と一死後走者を出すが何れも併殺で切り抜ける。4回は二死後四球とヒットで一二塁とされるが富松信彦を二ゴロに抑える。5回から7回は無安打に抑えた。

　石田は8回、先頭の清家忠太郎に左前打を許し、菅を一邪飛に打ち取るが谷義夫に四球を与えて一死一二塁、しかし山田潔を二飛、宗宮房之助を三振に退け凌いだ。9回も二死後富松に四球、木下政文の左前打で一二塁とされるが最後は清家を一ゴロに打ち取り自ら一塁ベースカバーに入って「3-1A」で試合終了、ウィニングボールを自ら掴んだ。


　村上一治が今季10個目の勝利打点を記録してトップの川上哲治13個に迫ってきた。川上は51勝中13個に対して村上は32勝中10個なので当然村上の方が密度が濃い。しかも内容が秀逸で、犠飛が二個（うち、決勝犠飛が1個）と8本の適時打、8本の適時打は全て「「真の殊勲打」でもある。勝利打点などいい加減な指標だと誤解している方もいらっしゃるようですが、村上一治の勝利打点は中身が濃く、真に勝利に貢献している。






＊石田光彦が久々に快投を見せて4安打完封。

＊石田光彦は最後の打者となった清家忠太郎を一ゴロに打ち取り自ら一塁ベースカバーに入ってウィニングボールをもぎ取った。