3月24日 (日) 後楽園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
3 0 0 5 1 0 1 0 0 10 ジャイアンツ 5勝2敗 0.714 スタルヒン
4 0 0 1 0 0 0 0 0 5 セネタース 2勝4敗1分 0.333 野口二郎 金子裕
勝利投手 スタルヒン 3勝1敗
敗戦投手 野口二郎 2勝1敗
二塁打 (ジ)白石、川上、林 (セ)浅岡、佐藤、柳
三塁打 (ジ)千葉
本塁打 (ジ)千葉 1号 (セ)柳 1号
勝利打点 なし
柳鶴震、スタルヒンからグランドスラム
ジャイアンツは先頭の千葉茂がツースリーから四球で出塁、水原茂が左前打、中島治康が一塁線に送りバントを決めて一死二三塁、川上哲治のストレートの四球は初回ではあるが敬遠の可能性がある。少なくともくさいところを突いていってカウントが悪くなれば歩かせるといったピッチングでしょう。一死満塁となって前の試合から五番に上がった白石敏男が左中間に二塁打を放って2点を先制、六番に上がった吉原正喜は三直に倒れて二死二三塁、平山菊二の遊ゴロをショート柳鶴震がエラーする間に川上が還って3-0とする。
セネタースは1回裏、先頭の横沢七郎の中飛をセンター林清一が落球、西岡義晴は中飛に倒れるが苅田久徳が左前打を放って一死一二塁、野口二郎の三ゴロをサード水原がエラーして一死満塁、ここで柳が見逃し、見逃し、ボール、ファウル、ファウル、ボール、ボールのツースリーからの8球目をレフトスタンドに叩き込む満塁ホームラン、4-3と逆転に成功する。
とても野口二郎とスタルヒンの先発とも思えない打撃戦となってきた。
ジャイアンツは2回もスタルヒンの右前打と千葉の四球で無死一二塁とするがここは無得点。3回は吉原の遊失、平山の中前打で一死一二塁から林が右前打を放つがライト西岡からの返球をファースト浅岡三郎がカットしてバックホーム、「9-3-2」と送球されて二走吉原は本塁タッチアウト。当時は外野からのバックホームはピッチャーが中継するケースが多いが苅田に鍛えられたセネタースは中継プレーでも近代野球の先端を走っているようだ。ピッチャー野口二郎がホームベースカバーに走ったかまでは不明である。
ジャイアンツは4回、一死後水原が右前打で出塁、中島の右前打で一死一三塁、川上がセンター右奥に二塁打を放って4-4の同点に追い付きなお一死二三塁、白石の遊ゴロを柳がこの日2つ目のタイムリーエラーして5-4と逆転、吉原の中前タイムリーで6-4、林が右中間に二塁打を放って二者還り8-4と突き放す。
セネタースは4回裏、一死後浅岡が左翼線にヒット、佐藤武夫の左中間二塁打で浅岡が還って5-8とする。
ジャイアンツは5回、先頭の千葉が右翼ポール際にホームランを放って9-5とする。野口はこの回で降板してライトに回り、6回から二番手として金子裕がマウンドに上がる。
ジャイアンツは7回、千葉の三塁打と中島の遊ゴロで1点を追加して10-5とリードを広げる。
スタルヒンは7安打4四球6三振の完投で3勝目をあげる。水原茂の5打数4安打を筆頭にジャイアンツ打線は全員安打で16安打を記録する。
満塁本塁打を含む4打数3安打の柳鶴震は一方では3失策を記録した。柳は今季75失策のシーズン最多失策記録を作ることとなる。このワースト記録のみが独り歩きして柳鶴震と言えば最多失策ばかりが伝わっているが、スタルヒンから満塁ホームランをかっ飛ばしたことは当ブログがお伝えしないと知られることはない。
*柳鶴震がスタルヒンから満塁ホームランを放った場面。
*全員安打を記録したジャイアンツ打線。
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