3月16日 (土) 甲子園
1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
1 1 0 6 0 0 0 0 0 8 南海 2勝0敗 1.000 劉瀬章
0 0 0 0 1 0 1 0 2 4 金鯱 0勝1敗 0.000 中山正嘉 内藤幸三
勝利投手 劉瀬章 1勝0敗
敗戦投手 中山正嘉 0勝1敗
二塁打 (南)国久、吉川、清水 (金)山本、濃人
三塁打 (南)上田
勝利打点 なし
南海4回に集中打
南海の第2戦は下手投げの劉瀬章が先発。金鯱の緒戦は昨年25勝をあげたエース中山正嘉が先発する。
南海は初回、一死後岡村俊昭が四球を選んで出塁、国久松一が中越えに二塁打、三塁に進んだ岡村は更にホームに向かう。返球を受けたサード山本次郎からのバックホームはタイミングはアウトであったがキャッチャー長島進が落球して岡村はホームイン、1点を先制する。
南海は2回、先頭の上田良夫が左翼線にヒット、山尾年加寿が右前打で続いて無死一二塁、キャッチャー長島からの一塁牽制が悪送球となって無死二三塁、劉は三振、藤戸逸郎は投ゴロに倒れるがトップに返り岩出清が四球を選んで二死満塁、岡村が押出し四球を選んで2-0とする。
金鯱は3回、先頭の山本が左前打で出塁、中山の二ゴロをセカンド国久がショート藤戸に送球するがセーフ、野選となって無死一二塁、トップに返りに佐々木常助の投ゴロで二走山本は三封、これは佐々木の送りバント失敗の可能性がある。五味芳夫の遊ゴロをショート藤戸が失して一死満塁、濃人渉の当りに二走佐々木は飛び出すが二直となってセカンド国久がそのまま二塁に入り無補殺併殺を記録する。金鯱に微笑みかけた勝利の女神ははこの一打でそっぽを向くこととなる。
南海は4回、先頭の山尾が左前打で出塁、劉が送って藤戸の左前打で一死一三塁、トップに返り岩出は四球を選んで一死満塁、岡村が右前にタイムリーを放って3-0、国久の投ゴロをピッチャー中山がホームに悪送球して4-0、吉川義次の左越え二塁打で6-0として中山をKO、代わった内藤幸三から清水秀雄の二ゴロの間に岡村が還って7-0、上田が左中間に三塁打を放って8-0とする。
金鯱は5回、山本が左翼線に二塁打、内藤の二ゴロで山本は三進、トップに返り佐々木の遊ゴロをショート藤戸が失するが山本は動けず一死一三塁、五味芳夫の左前タイムリーで1点を返す。
金鯱は7回、先頭の佐々木が四球で出塁、五味が左翼線にヒット、濃人の三ゴロで佐々木は三封、ここでダブルスチールを決めて一死二三塁、野村高義の遊ゴロの間に五味が還って2-8とする。
金鯱は9回、一死後佐々木が四球で出塁、二死後濃人の右中間二塁打で佐々木が還り3-8、野村が四球を選んで二死一二塁、森田実の左前タイムリーで4-8とするが最後は長嶋に代わる代打松元三彦が二飛に倒れて南海が逃げ切り開幕2連勝。
劉瀬章は7安打5四球無三振の完投で1勝目をあげる。金鯱はよく粘ったが昨年25勝をあげた中山は翌日の読売新聞によるとスピードに欠けカーブのコントロールも悪く甘く入ったところを狙い打たれたとのこと。
南海打線はピッチャーを除く全員安打を記録した。大量7人を応召で欠きメンバーは大幅に入れ替わったが六番上田良夫が5打数2安打1得点1打点三塁打1本、七番山尾年加寿が4打数2安打1得点の活躍であった。
*劉瀬章は7安打完投で1勝目をあげる。無三振が下手からの軟投派らしさを物語っている。
*4回に集中打を見せた南海打線
*金鯱の開幕戦のオーダー。7安打を放ったが打線のつながりがなかった。
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