2012年6月10日日曜日

15年 ライオンvsイーグルス 1回戦


3月18日 (月) 西宮

1 2 3 4 5 6 7 8 9  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0 ライオン      1勝2敗 0.333 近藤久 福士勇
5 0 0 0 0 0 0 0 X  5 イーグルス 2勝2敗 0.500 亀田忠

勝利投手 亀田忠 1勝1敗
敗戦投手 近藤久 0勝1敗

二塁打 (イ)清家

勝利打点 亀田忠 1


亀田忠ノーヒットノーラン

 イーグルスは初回、先頭の岩垣二郎が四球を選んで出塁、岡田福吉の遊ゴロをショート松岡甲二がエラー、中河美芳が左前に流し打って無死満塁、四番谷義夫は三振に倒れるが、亀田忠が右前に先制タイムリーを放って2-0、寺内一隆が四球を選んで一死満塁、ライオン高田勝生監督はここで先発の近藤久をあきらめて福士勇をリリーフに送る。しかしルーキー竹内功がプロ入り初ヒットを右前に放ち3-0、清家忠太郎が左前に2点タイムリーを放って5-0として主導権を握る。

 福士勇は2回~8回までイーグルス打線を3安打無死点に抑える。

 イーグルス先発の亀田忠は初回、先頭の坪内道則に四球を与えるが玉腰年男を右飛、水谷則一を二ゴロ、鬼頭数雄を左飛に抑える。2回も先頭の広田修三に四球、山本尚敏にも連続四球を与え、松岡は三振に打ち取るが前田諭治にも四球を与えて一死満塁、しかし近藤久を二ゴロ併殺に打ち取り無失点で切り抜ける。3回も先頭の坪内に3イニング連続先頭打者四球を与え二盗を許して無死二塁、玉腰を三振に打ち取るが水谷四球で一死一二塁、しかしここも鬼頭を一ゴロ併殺に打ち取り序盤戦のピンチを何とか無失点で切り抜ける。

 4回は初の三者凡退、5回は二死後坪内に三打席連続四球を与えるが玉腰を右飛に抑える。6回は先頭の水谷の三ゴロをサード竹内が失して無死一塁、しかし鬼頭を投ゴロ併殺に打ち取り、広田に四球を与えるが山本を遊飛に抑えてここまで8四球を出しながら無安打無得点を続ける。

 7回は二度目の三者凡退、8回は一番の坪内からであったが一邪飛に打ち取り、玉腰は三振、水谷に9個目の四球を与えるが鬼頭を二ゴロに抑える。最終回、先頭の広田からこの日6個目の三振を奪い、山本の代打菊矢吉男は三ゴロに打ち取り、最後は松岡の代打伊藤吉男を遊飛に仕留めて9四球を出しながらノーヒットノーランを達成する。

 プロ入り初ヒットを放った竹内功は四番の谷義夫と共に今季東邦商業から入団した。早稲田から今季入団した岡田福吉も東邦商業の出身であり、イーグルスは早稲田閥と共に東邦商業にもルートを持っているようだ。

 亀田忠は無安打9四球6三振の完封で今季初勝利、打っても自ら先制打を放ち4打数2安打1得点2打点の活躍であった。これまで六度の1安打ピッチングをやっている亀田は初のノーヒットノーランを記録した訳であるが、昭和14年8月3日の金鯱7回戦で無安打10四球4三振1失点のノーヒットワンランをやっている。因みにこの時は自責点ゼロであった。

 亀田は昭和16年にもノーヒットノーランを達成して通算2回とされているが、ノーヒットワンランをノーヒッターとしてカウントすると通算3回となって澤村栄治と外木場義郎に並ぶこととなる。アメリカではノーヒットワンランもノーヒッターとしてカウントされる。ボブ・フェラーは通算3回のノーヒッターを達成しているが3回目はノーヒットワンランであった。グローバルスタンダードに合わせると、亀田は二度目のノーヒッターを達成したとお伝えすることとなる。







          *亀田忠は9四球を与えたがノーヒットノーランを達成する。









     *亀田忠に無安打無得点に抑えられたライオン打線。








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