2011年7月23日土曜日

14年 タイガースvsセネタース 1回戦

3月24日 (金) 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10  計
0 0 0 0 0 0 0 0 0  0   0 タイガース 1勝3敗 0.250 西村幸生
0 0 0 0 0 0 0 0 0 1X  1 セネタース 3勝1敗 0.750 金子裕


勝利投手 金子裕     2勝0敗
敗戦投手 西村幸生 0勝1敗

柳鶴震、殊勲のサヨナラ打


 タイガースは9回まで3安打。初回本堂保次の左翼線ヒット、4回ジミー堀尾文人の中前打、7回門前真佐人の中前打の3本だけであった。藤村富美男、山口政信、藤井勇、塚本博睦、玉井栄とよりによって外野陣の主力ばかりを兵役にとられて(藤村は戦前は外野で出場することが多かった)本日は二番レフト森国五郎、七番ライト青木正一がスタメン出場。ご両人とも2打数2三振でで途中交代しております。それよりも痛かったのは森の後に入った景浦将の不振で、九番皆川定之が4打席連続四球を選んでうち2回は景浦の前で本堂が送りバントを決めたが景浦に一打が出ずタイガースは無得点。延長10回表も御園生崇男のヒットと皆川の四球で一死一二塁としたが本堂は左飛、景浦は遊ゴロに倒れた。

 一方セネタースも9回まで4安打。初回北浦三男の中前打、2回青木幸造の中前打、5回柳鶴震の中前打、7回青木のピッチャー強襲ヒットの4本だけであった。

 タイガースは10回表、この回先頭の御園生崇男が中前打で出塁、しかし西村幸生の送りバントは失敗、前述のとおり皆川が本日4個目の四球を選んで一死一二塁とするが後続無し。

 セネタースは10回裏、この回先頭の青木が本日3本目のヒットを中前に放って無死一塁、門前真佐人のパスボールで無死二塁、金子裕が投前に送りバントを決めて一死三塁、柳鶴震が中前にサヨナラヒットを放ってセネタースがタイガースを破る。

 この試合では両チーム併殺が3個ずつ。タイガースは1回から3回まで連続併殺を食らう。1回は4-6-3、2回は門前の遊直に二走伊賀上良平が飛び出し、3回は本堂の二直に一走皆川が飛び出したもの。セネタースは2回は6B-3、3回は5-4-3、8回は四球で出塁した苅田久徳が家村相太郎の投飛に飛び出したもの、尤もこれはバントエンドラン失敗の可能性が高いのではないか。

 西村幸生は9回3分の1を投げて6安打3四球6三振、1失点には門前の捕逸が絡んでいるので自責点はゼロであった。

 金子裕は延長10回を4安打6四球6三振の完封で今季2勝目をあげる。

 両チームを通じてこの試合のマルチヒットは青木幸造の4打数3安打と柳鶴震の4打数2安打だけ。セネタースの決勝点はこの二人のヒットによるもの、結局のところ数多くのヒットを打つ選手を有しているチームが勝利を収めるということである。


 読み返していただければ分かる通り、セネタースの6安打は全てセンター返し、ピッチャー返しとも言います。この際私事などどうでもいい話ではありますが、大学時代(東京六大学準硬式野球リーグ戦です。)の公式戦通算37安打のうちセンターから右へのヒットが33本でした。練習ではピッチャー返しオンリーでバッティングピッチャーを守る金網にガシャガシャと当てており、「ピッチャー殺し」と呼ばれていました。


 サヨナラ中前打の柳鶴震は後に「大塚鶴雄」に改名しますので、今調べる方は改名後の名前でも検索してみてください。桐生中学出身でタイガースの皆川定之と同学年、青木正一の後輩になります。これもどうでもいいことですが、私が以前勤めていた会社で前橋支店に在籍していたとき、桐生にも営業で出かけたことがあります。木暮洋と阿久沢毅については以前書かせていただきました。





          *金子裕は延長10回を4安打完封







*柳鶴震が中前にサヨナラヒット。セネタースのヒットが全てセンター返しであることがお分かりいただけますでしょうか。山形のマークがヒットで黒ぽち(更に細かく言うと△がライナー、○がフライ、・がゴロを表しますがこの写真で判別は難しいかもしれません。)が打球方向を表します。青木の2安打目はダイヤモンドを四角で囲っているので内野安打を表します。





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