2011年7月15日金曜日

14年 タイガースvsジャイアンツ 1回戦

3月19日 (日) 後楽園


1 2 3 4 5 6 7 8 9 計
0 0 0 1 3 0 0 0 0 4 タイガース   0勝2敗 0.000 西村幸生 御園生崇男
0 0 0 0 4 1 0 0 X 5 ジャイアンツ 2勝0敗 1.000 スタルヒン


勝利投手 スタルヒン    1勝0敗
敗戦投手 御園生崇男 0勝1敗


二塁打 (タ)松木、岡田 (ジ)吉原、楠

ジャイアンツ、第一期黄金時代の扉を開く

 
 共に開幕二戦目のこの試合にスタルヒンと西村幸生をぶつけてきた。今季の運命を占う一戦。

 3回までは両軍のトップバッター本堂保次の中前打と呉波の右前打のみで無得点。

 タイガースは4回、二死後本日四番に入る松木謙治郎が右中間に二塁打、門前真佐人四球で一二塁、吉原正喜のパスボールで二死二三塁、伊賀上良平の中前タイムリーで1点を先制する。

 タイガースは5回、先頭の西村幸生は三振、岡田宗芳が左中間に二塁打、中継が乱れる間に岡田は三塁に進む。トップに返り本堂は三振に倒れて二死三塁、御園生崇男のカウントツーツーからの5球目に三走岡田がスタート、スタルヒンの投球はカーブが外角に外れ吉原のミットをかいくぐって岡田がホームイン、ホームスチールが成功して2-0とする。御園生は四球で出塁、吉原のこの日二つ目の捕逸で二死二塁、ジミー堀尾文人が中前にタイムリーを放って3-0、松木のセンター右へのヒットで二死一三塁、続く門前の打席でダブルスチールを決めて4-0と突き放す。

 ジャイアンツは5回裏、この回先頭の平山菊二に変わる代打三田政夫が右前打で出塁、吉原が2捕逸を挽回する左翼線二塁打を放って無死二三塁、スタルヒンが気魄の中前タイムリーを放って2-4、トップに返り呉の左前打で一二塁、門前のパスボールで二死二三塁、水原茂が左前にタイムリーを放って3-4として西村をKO、代わった御園生から白石敏男が右前に同点タイムリーを放って4-4に追い付く。

 スタルヒンは6回のタイガースの攻撃を松廣金一三振、奈良友夫遊ゴロ、皆川定之三振と三者凡退に抑える。

 ジャイアンツは6回裏、この回先頭の三田が二打席連続ヒットを中前に放って出塁、吉原が三前に送りバントを決めて一死二塁、但しこれはサインではなくセーフティ気味のバントであったかもしれない。スタルヒンは捕邪飛に倒れて二死二塁、ここで藤本定義監督は2安打の呉に代えて代打に楠安夫を起用、楠は期待に応えて左中間にタイムリー二塁打を放って5-4と逆転に成功する。

 6回以降スタルヒンがタイガース打線を堀尾のヒット1本に抑えてジャイアンツが快勝。スタルヒンは7安打4四球8三振の完投で1勝目をあげる。

 この試合は歴史的に見ると貴重な一戦と言える。昨秋の日本選手権ではタイガースが1点差、1点差、2点差、2点差で四連勝、ジャイアンツは秋季リーグ戦を制しながらも依然としてタイガースには歯が立たなかった。一冬越してジャイアンツは、第一期黄金時代の扉を強引に押し開いた。

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