大洋vs阪急 １回戦

4月3日 （金） 後楽園

1 2 3 4 5 6 7 8  9  計
0 0 0 0 0 0 2 0  0  2 大洋 2勝3敗 0.400 野口二郎
0 0 1 0 0 0 0 0 2X 3 阪急 3勝2敗 0.600 笠松実

勝利投手 笠松実     2勝0敗
敗戦投手 野口二郎 1勝1敗

二塁打　（大）織辺　
三塁打　（大）古谷、織辺

勝利打点　山下好一　2


山下好一、逆転サヨナラ打

　阪急は3回、先頭の中村栄が右中間にヒット、笠松実が送って一死二塁、江口行雄は左飛に倒れるが、トップに返り中島喬が中前にタイムリーを放って1点を先制する。

　阪急先発の笠松実は4回までに7三振を奪う力投を見せる。ヒットを許したのは3回二死後中村信一の中前打だけ、5回も先頭の野口明を四球で歩かせるが投ゴロ併殺で切り抜ける。6回、先頭の織辺由三にレフト線二塁打を許すが中村を投飛、苅田久徳を中飛、濃人渉を中飛に抑え、ここまで2安打無失点の好投を続ける。

　大洋は7回、二死後野口明が中前打、古谷倉之助が左中間に三塁打を放って1-1の同点、山川喜作が二遊間にタイムリー内野安打を放って2-1と逆転に成功する。

　大洋は8回、先頭の中村が中前打、苅田の投前送りバントをピッチャー笠松がお手玉、犠打エラーが記録されて無死一二塁、濃人が三前にバントヒットを決めて無死満塁、しかし野口二郎は浅い右飛、村松長太郎は三振、野口明は三飛に倒れて追加点はならず。

　大洋は9回、二死後織辺が左中間に三塁打、トップに返り中村が四球から二盗を決めて二死二三塁、しかし苅田は中飛に倒れてこの回も追加点はならず。

　終盤押されまくった阪急は9回裏、一死後フランク山田伝が中前打で出塁、黒田健吾の三塁内野安打で一死一二塁、日比野武の当りはピッチャーを強襲するがセカンドの苅田がカバーして一塁に送球、日比野の記録は「1-4-3」でアウトとなって二死二三塁、大洋はここでレフトを中村から西岡義晴に交代させて一服入れるが、山下好一が中前に逆転サヨナラ打を放って3-2と打っ棄る。

　笠松実は8安打3四球8三振の完投で2勝目をあげる。4回まで7三振、6回まで2安打であったが、5回以降は1三振、7回以降に6安打を打たれ、後半はバテ気味であったが手版のピンチに粘りを見せて野口二郎に投げ勝った。野口二郎は6回から8回を三者凡退と尻上がりに調子を上げていたが、最終回阪急の粘りに屈した。


　大洋は九番織辺由三が二塁打と三塁打放ち3打数2安打1四球、トップの中村信一も4打数2安打1四球で上位打線につなげたが、二番苅田久徳のブレーキが痛かった。


　山下好一が早くも今季2個目の勝利打点となる逆転サヨナラタイムリーを放った。第一試合では慶大の先輩で阪急でも同僚であった山下実が名古屋移籍後初安打を含む猛打賞を獲得したのを見て奮起したのであろう。





＊笠松実は前半から飛ばして野口二郎に投げ勝った。

＊山下好一が逆転サヨナラ打を放つ。